日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNIU1:>
終値 9974.47 (+38.35) 終値 9970 (+40)
寄り付き 9919.59 寄り付き 9920
安値/高値 9919.1─9985.32 安値/高値 9920─9990
出来高(万株) 147291 出来高(単位) 28602
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[東京 15日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は小幅ながら反発した。前日の
米株安や円高水準を維持する為替を背景とした売りが一巡した後はプラス圏に浮上、底堅
い値動きが続いた。アジア勢や欧州勢の買い継続で需給が安定し、小じっかりの展開だっ
た。輸出株は買いづらいものの、内需株物色が続いた。ただ、上値では利益確定売りが強
まったほか、3連休を控え上値は限定された。
東証1部騰落数は値上がり916銘柄に対し値下がり595銘柄、変わらずが160銘
柄。東証1部の売買代金は1兆円を下回り9759億円にとどまった。
14日の米国株式相場は反落。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が追加緩和
の可能性について、現時点で一段の措置を講じる用意はないとの考えを示したことが嫌気
され、ハイテク株が下げを主導し、ナスダック総合<.IXIC>は1%超下落した。ドル/円
が79円台と円高水準にとどまっており一段の円先高警戒感から寄り付きの東京市場はや
や売り優勢となった。
ただ、序盤の売り一巡後はプラス圏に切り返した。三菱UFJモルガン・スタンレー証
券シニア投資ストラテジストの吉越昭二氏は「海外勢の買いが継続し需給が安定している
。確かに円高は収益にマイナスだが、マクロ指標の回復やサプライチェーンの復旧などを
評価しているのだろう。今後買いの勢いが緩む可能性はあるが、円高によりドル建てのポ
ートフォリオには余裕がある。急いで売ることもさなそうだ」と指摘していた。
後場に入って株価指数のなかでは2部総合とマザーズ総合、TOPIX、TOPIXコ
ア30などがマイナス圏に転落。主力株の売り買い交錯が続いた。海外勢による買いの一
方で、前日買われていた自動車の一角などに利益確定売りが強まったという。引けにかけ
ても上値の重い展開が続いた。
週末の3連休を前にしたポジション調整売りなども重しとなった。岡三証券・日本株グ
ループ長の石黒英之氏は「欧州銀行のストレステスト(健全性審査)の結果発表を控える
ほか、来週から本格化する米企業決算に対する注目度が高く現時点では上値を買いにくい
」と述べた。一方で「日銀のETF買いや連日観測されるアジアマネーが売りを吸収して
おり、底堅さを維持している」と指摘した。
個別銘柄では、ヤマダ電機<9831.T>、エディオン<2730.T>、ビックカメラ<3048.T>など
家電量販店銘柄が、後場に入ってやや伸び悩んだものの堅調な地合いを維持した。ヤマダ
電機は約2カ月ぶりの高値圏で推移しているが、「もう少し買われてもいいのではないか
」(国内投信のシニアファンドマネージャー)との声も出ていた。 政府が検討している
当面の電力不足工程表原案の中で、今冬までの電力不足対策として家電エコポイントの復
活が検討されているとの報道が手掛かり。
また、個別銘柄ではファーストリテイリング<9983.T>が反落した。14日、2011年
8月期の連結業績予想を据え置くと発表したが、市場からは「業績拡大期待を織り込んで
株価が上昇していただけにネガティブな印象」(外資系証券)との声が聞かれた。一方、
東京証券取引所傘下でプロ向け市場のTOKYO AIM取引所の上場第1号となったメ
ビオファーム<4580.JA>は売り気配のまま取引を終えた。
(ロイターニュース 吉池 威)