[4日 ロイター] - 米国株式市場は、主要株価指数がまちまちで取引を終えた。ハイグロース株が上昇したものの、エネルギー株の下げが相殺した。投資家は米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースを見極めるために雇用統計に注目している。
ハイテク株中心のナスダック総合はアマゾン・ドット・コムやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)主導で3カ月ぶり高値を更新。一方、エクソンモービルやシェブロンなどエネルギー株の下落がS&P総合500種を圧迫した。
世界経済の減速を巡る懸念から、原油先物がロシアによる今年2月のウクライナ侵攻開始前以来の安値を付けた。また、イングランド銀行(英中央銀行)が景気後退を予想したことなどから、米国債利回りが低下した。
前日は好調な企業決算やサービス部門関連指標の予想外の改善を受けて、主要株価指数が大きく上昇していた。
BMOウェルス・マネジメントの最高投資ストラテジストは「(前日の)大幅上昇を受け、市場に広がっていた悲観的な見方が和らいだが、市場はその後の方向感を探っている」と指摘。「インフレがピークに達した兆候が多く見られるが、今後は鈍化のペースや一部項目の根強い上昇によってインフレ高止まりが続くかどうかが問題だ」と述べた。
市場の関心は、5日発表の雇用統計に集まる。労働市場の堅調さが示されれば、FRBによる積極的なインフレ対応への懸念が強まる可能性がある。
クリーブランド地区連銀のメスター総裁は4日、FRBが引き締めの手を緩めるには、インフレ率がFRB目標の2%台に回帰するのを数カ月にわたり確認する必要があると改めて強調した。
個別銘柄では暗号資産(仮想通貨)交換所のコインベース・グローバルが10%高。資産運用大手のブラックロックと提携し、機関投資家向けに暗号資産の取引・管理サービスを提供すると発表した。
医薬品大手のイーライリリーは2.6%安。年間の利益見通しを再び引き下げたことを嫌気した。
初の社債発行を発表したメタ・プラットフォームズは1%高となった。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.02対1の比率で上回った。ナスダックでも1.40対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は113億8000万株。直近20営業日の平均は107億6000万株だった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 32726.82 -85.68 -0.26 32805.69 32829.22 32652.63
前営業日終値 32812.50
ナスダック総合 12720.58 +52.42 +0.41 12675.05 12736.19 12600.78
前営業日終値 12668.16
S&P総合500種 4151.94 -3.23 -0.08 4154.85 4161.29 4135.42
前営業日終値 4155.17
ダウ輸送株20種 14478.74 +52.13 +0.36
ダウ公共株15種 1021.62 -4.12 -0.40
フィラデルフィア半導体 3081.41 +27.94 +0.92
VIX指数 21.44 -0.51 -2.32
S&P一般消費財 1318.30 +7.11 +0.54
S&P素材 483.24 +0.23 +0.05
S&P工業 811.11 +2.53 +0.31
S&P主要消費財 775.44 -6.16 -0.79
S&P金融 555.37 -1.92 -0.34
S&P不動産 272.89 +0.34 +0.13
S&Pエネルギー 546.73 -20.39 -3.59
S&Pヘルスケア 1531.48 -7.60 -0.49
S&P通信サービス 196.51 +0.36 +0.18
S&P情報技術 2577.94 +10.66 +0.42
S&P公益事業 378.20 +0.45 +0.12
NYSE出来高 9.13億株
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 27890 - 60 大阪比
シカゴ日経先物9月限 円建て 27870 - 80 大阪比
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