教師や医師を含むイギリスの公共部門労働者は、総額94億ポンド（約121億円）の大幅賃上げの恩恵を受けることになる。労働党新政権によるこの動きは、財政への負担を軽減し、潜在的な労働争議を防止することが期待されている。
レイチェル・リーブス財務相は本日、国会で賃上げを発表し、保守党前政権が各省庁の予算に賃上げ分を計上していなかったため、賃上げが必要だったと述べた。今年の追加費用である賃上げは、独立した給与審査機関の勧告に基づくもので、政府は通常これに従うが、義務はない。
給与調整は、職員の定着率や労使紛争の脅威といった問題に対処しつつ、財政への緊張を緩和することを目的としている。過去2年間、国民保健サービス（NHS）を含む様々な公共部門労働者によるストライキは、必要不可欠なサービスに大きな圧力をかけてきた。
先の選挙に先立ち、英国を代表する労働組合組織である労働組合会議は、次期政権が十分な賃上げを行わなければストライキが起きる可能性があると警告していた。7月4日、キーア・スターマー首相率いる労働党が地滑り的勝利を収めた。
賃上げは、看護師や救急隊員など約130万人のNHS職員と、約50万人の教員に影響し、給与は5.5％引き上げられる。昨年初めから給与をめぐってストライキを続けている若手医師は、今後2年間で平均22.3％の賃上げを受けることになっている。一方、軍隊の職員は6％の賃上げが予定されている。
これらの賃上げを実施するという政府の決定は、財政責任と公共部門労働者内の調和を維持する必要性との間のバランス感覚を反映したものである。
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