中国人民元は今日、他のアジア通貨とともに上昇し、人民元高の兆しを見せた。投資家は、米国の利下げが来月中に始まると予想している。
この期待は、米ドルの長期上昇に終止符が打たれる可能性を示唆している。人民元は午前中の取引で1ドル＝7.1437まで上昇し、最後は約0.2％高の7.1444を記録した。
人民元の直近のパフォーマンスは顕著な回復を示しており、中国経済の見通しの悪化により一貫して下限にあった後、1日の取引帯域の中間に達した。この反発は主にドル安に起因する。同時に、日本円に対するショート・ポジションの大幅な解消もドル相場に圧力をかけている。
人民元が現在上昇しているにもかかわらず、中国の経済データが期待外れだったため、アナリストは人民元の対ドル上昇の持続可能性に疑問を呈している。7月のデータでは、中国における融資の伸びが過去15年間で最も遅く、住宅価格の下落が続いていることが示され、さらなる金融緩和への期待が高まっている。
オーストラリア・コモンウェルス銀行のアナリストは、このような中国経済の見通しの甘さは、中国資産に対する投資家の信頼を低下させ、結果として人民元の需要を低下させる可能性があると指摘した。彼らは、世界経済の改善による米ドル下落から人民元が大きな恩恵を受けることに懐疑的な見方を示した。
人民元の対貿易相手国通貨バスケットは、公式データからロイターが計算したところ、1月15日以来の安値となる98.07まで下落した。オフショア人民元も0330GMT現在、1ドル＝7.1463元と約0.2％堅調だった。
世界の市場は現在、金曜日にジャクソンホールで行われるパウエル米連邦準備制度理事会（FRB）議長の講演を控え、様子見モードに入っている。パウエル議長は利下げを支持する論拠を示すと予想されている。
債券市場では、中国国債の10年物利回りは0.6ベーシスポイントの小幅低下で2.18％となった。オンショア人民元7日物基準レポ・レートは1.74%で、フォワード市場では人民元3ヵ月物がスポット・レートより736pips高い7.0739で提示された。同様に、CNH3ヵ月物フォワードは1ドル＝7.0744で呈示された。
中国人民銀行は本日、人民元の仲値レートをロイターの予想より133pips高い1ドル＝7.1415に設定した。オンショアのドル/元スワップ・レートは-7.17pipsでオフショア・レートと一致した。上海銀行間取引金利（SHIBOR）3ヵ月物は1.8％で、これに対しCNH香港銀行間取引金利（HIBOR）3ヵ月物は2.2％だった。
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