25日のドル・円相場は、東京市場では104円15銭から104円49銭で推移。
欧米市場でドルは一時104円87銭まで買われたが、104円12銭まで反落し、104円23銭で取引を終えた。
本日26日のドル・円は、104円前後で推移か。
年内利上げを見込んだドル買いは一服したが、新たなドル売り材料が提供されない場合、ドルは103円台後半で下げ渋る可能性がある。
25日の欧米市場では英中央銀行の金融政策を巡る思惑でポンドを買い戻す動きが広がった。
英中銀のカーニー総裁は25日、上院委員会で証言し、「足元のポンド下落はかなり著しく、インフレが目標を上回る状況を許容するには限度がある」との認識を示したことが意識された。
カーニー総裁は次回(11月3日)の金融政策委員会の会合で最近のポンド安を間違いなく考慮すると述べた。
カーニー総裁はポンド安の影響で2017年前半までにインフレ率は1.5%-1.8%まで上昇するとの見方を示しており、11月利下げ観測は大幅に後退した。
ただし、市場関係者の間では利下げ見送りとなってもポンド相場が大きく戻すことは難しいとの見方が多い。
英国が欧州連合(EU)から離脱し、EUに加盟している1つの国で事業の認可を得れば、ほかの加盟国でも金融サービスを提供できる免許制度(単一パスポート)が維持できない場合、国際金融センターとしてのロンドンの地位が大幅に低下することは避けられず、ポンド相場の先安観は急速に広がる可能性がある。
この問題を巡って英国内政治の混乱が懸念されており、ポンド売り材料になるとみられている。