執筆:Sam Boughedda
Investing.com – 欧米諸国によるロシアへの制裁強化や原油価格の上昇を受け、水曜日の株式市場は下落した。
バイデン大統領は、ロシアが攻撃を続けるウクライナ情勢について、G7およびNATO(北大西洋条約機構)の加盟国との協議のためにブリュッセルに向った。
米国と同盟国は、ロシアの国会議員を含む同国への追加制裁する準備を進めている。原油価格は1バレル120ドル近くまで上昇し、FRBが景気刺激策を抑制し始めた矢先に燃料価格が上昇し、景気回復を妨げるとの懸念が強まった。
すでに食料品や日用品価格は更に上昇しており、いくつかの州ではガソリンに対する州独自の課税を停止し、米国内ドライバーのためにガソリン価格の上昇を抑制している。
今週は多くのFRB高官が、より積極的な利上げの必要性を説き、FRBが今後2回の会合で各0.5%の利上げを行うとの観測を強めている。FRBは通常、0.25%刻みで金利を引き上げており、先週はパンデミック時代の金融刺激策開始後、初めて利上げを実施した。
木曜日の市場に影響を与えると思われる3点を紹介する。
1. ミーム株
最近、ミーム株が息を吹き返したようにみえる。GameStop Corp. (NYSE:GME)は、Ryan Cohen会長が持ち株を増やし、さらに10万株を購入したことから水曜日に急騰した。
この購入により、同氏の出資比率は11.9%となり、市場の変化を踏まえて会社の方向転換を図ろうとしているところである。同社の株価は、火曜日の取引で約30%上昇していた。
同氏は、ペットの小売店 Chewy (NYSE:CHWY) を共同設立しており、投資会社 RC Ventures を通じて株式を取得し、1株当たり96.81ドルから108.82ドルを支払ったことが、報告書から判明している。
2. 住宅メーカー
KB Home (NYSE:KBH)の株価は、予想を下回る決算を発表した後、取引時間内に4.6%の下落し、時間外取引で5.7%下落した。
同社は、14億ドルの売上に対して1株当たり利益(EPS)1.47ドルを発表した。Investing.comが調査したアナリストの予想では、売上高15億ドルに対し、EPSは1.54ドルだった。同社は、サプライチェーンの問題が激化し、すでに制約を受けている建設労働力不足に拍車がかかり、建設期間が延長し、引渡し納期が遅れたと述べている。
3. 原油価格の動向
米国政府のデータによると、週間消費量が市場予測を大きく上回り、主要生産国であるロシアが引き続きカスピ海パイプラインの停止を理由に投資家が神経質になり、原油は1バレル120ドルを超えて上昇している。
米国産原油の指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト)は、今週に入り約9%上昇している。
– Investing.comのスタッフとロイターの記事を基にして本記事を執筆