[2日 ロイター] - <為替> ドルが2週間ぶりの安値に下落。さえない米経済指標の発表などが重しとなった。
この日のドルは取引序盤から弱含みで推移した。トランプ米大統領がブラジルとアルゼンチンから輸入する鉄鋼とアルミニウムに直ちに関税を課すと表明したことを受けた。[nL4N28C36Z]
欧州の製造業指標は良好な内容となり、欧州の見通しに対する楽観的な見方を後押しした。[nL4N28C27A][nL4N28C287][nL4N28C23B][nL4N28C2C2]
対照的に、米供給管理協会(ISM)が2日公表した11月の製造業景気指数は48.1と、10月の48.3から低下し、景気拡大・縮小の節目となる50を4カ月連続で下回った。[nL4N28C3LW]
午後の取引でドル指数 (DXY)は0.4%安の97.839。一時2週ぶりの安値となる97.811を付けた。
ドルの下落を背景にユーロ/ドル (EUR=)は2週ぶりの高値に浮上。終盤は0.6%高の1.1081ドル。
ドル/円は0.4%安の108.98円。
<債券> 長短利回り差が拡大。さえない米経済指標が相場に影響した。
2年債と10年債の利回り差 (US2US10=RR)は21.60ベーシスポイント(bp)と前週末から5.6bp拡大。当初上昇していた2年債利回りの伸び悩みが主な要因になった。2年債利回り (US2YT=RR)は足元0.8bp上昇の1.610%。さえない指標を受け、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策を巡る議論が複雑化する可能性もあるという。
BMOキャピタルマーケッツの米国金利ストラテジスト、ジョン・ヒル氏は「週内に発表されるISM非製造業統計や米雇用統計に対して警戒感が広がった。しかし指標が一段とさえない内容になったとしてもFOMCが追加利下げに動くとは考えにくい」と述べた。
10年債利回り (US10YT=RR)も当初上昇していたが、指標には反応薄となり、5.2bp上昇の1.828%。
<株式> 主要株価3指数がいずれも前週の過去最高値から下落して取引を終えた。米経済指標が失望を誘ったほか、貿易を巡る懸念が新たに浮上し、様子見姿勢が強まった。
米供給管理協会(ISM)が2日公表した11月の製造業景気指数は景気拡大・縮小の節目となる50を4カ月連続で下回り、米経済を巡る懸念が高まった。[nL4N28C3LW]
ブルダーマン・アセット・マネジメントのチーフ市場ストラテジスト、オリバー・パーシェ氏は「製造業データは予想よりも弱く、市場の支援にならなかった。このトレンドは短期的に続く見込みだ」と語った。
その上で「重要となるのは消費者が経済を支え続けるかどうかだ」と指摘。「これまでのところ、(感謝祭翌日の)ブラックフライデーの消費に関する暫定データはかなり強い内容となっている」と述べた。
サイバーマンデー(感謝祭翌週の月曜日)の売上高も過去最高を記録する見通しだ。
トランプ米大統領は2日、ブラジルとアルゼンチンから輸入する鉄鋼とアルミニウムに直ちに関税を課すと表明した。[nL4N28C36Z]
これを受けて鉄鋼メーカーの株価が上昇。USスチール (N:X)は4.2%、AKスチール (N:AKS)は4.7%、それぞれ値上がりした。
ただ、トランプ氏の関税導入方針は、世界経済を巡る懸念にもつながった。
<金先物> 中国経済指標の改善を受けて、安全資産とされる金の需要が後退し、反落した。中心限月2月物の清算値は、前週末比3.50ドル(0.24%)安の1オンス=1469.20ドル。
<米原油先物> 需給均衡化への期待が膨らみ、3営業日ぶりに反発した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値は、前週末比0.79ドル(1.43%)高の1バレル=55.96ドル。2月物は0.77ドル高の55.91ドルだった。
ドル/円 NY終値 108.98/109.01
始値 109.53
高値 109.60
安値 108.94
ユーロ/ドル NY終値 1.1077/1.1081
始値 1.1006 (EUR=)
高値 1.1089
安値 1.1004
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 102*10.00 2.2682% (US30YT=RR)
前営業日終値 103*26.00 2.2000%
10年債(指標銘柄) 17時05分 99*11.00 1.8224% (US10YT=RR)
前営業日終値 99*24.50 1.7760%
5年債(指標銘柄) 17時00分 99*10.00 1.6440% (US5YT=RR)
前営業日終値 99*14.00 1.6180%
2年債(指標銘柄) 17時02分 99*25.50 1.6040% (US2YT=RR)
前営業日終値 99*25.63 1.6020%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 27783.04 -268.37 -0.96 (DJI)
前営業日終値 28051.41
ナスダック総合 8567.99 -97.48 -1.12 (IXIC)
前営業日終値 8665.47
S&P総合500種 3113.87 -27.11 -0.86 (SPX)
前営業日終値 3140.98
COMEX金 2月限 1469.2 ‐3.5
前営業日終値 1472.7
COMEX銀 3月限 1696.6 ‐14.0
前営業日終値 1710.6
北海ブレント 2月限 60.92 +0.43 (LCOc1)
前営業日終値 60.49
米WTI先物 1月限 55.96 +0.79 (CLc1)
前営業日終値 55.17
CRB商品指数 177.1238 +0.4687 (TRCCRB)
前営業日終値 176.6551 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20191202T223211+0000