[ニューヨーク 24日 ロイター] - 日次変動率が米株価指数の2─3倍になるように設計されたレバレッジ型上場投資信託(ETF)は、多くの投資家に適していないと警戒されているにもかかわらず、過去10年間のリターンが2000%に迫り、最も利回りの良いファンドベスト10に入った。
モーニングスターのデータによると、ディレクション・デイリー・テクノロジー・ブル3倍ETF (P:TECL)のリターンは2010年初から今年11月までで約1920%。米国で投資可能な投資信託およびETF約1万銘柄の中でトップとなった。
またナスダック100の日次変動率の2倍に連動するように設計されたプロシェアーズ・ウルトラQQQ (P:QLD)が2位となり、同期間のリターンは約1330%となった。
これに比べ、米国株の主力アクティブファンドの過去10年間のリターンは441%だった。
リフィニティブ・リッパーのデータによると、レバレッジ型のETFおよび投信に投じられている資金は約350億ドル。保有期間はおおむね数日から数週間にとどまっているという。
レバレッジ型ETFを研究するイースト・テネシー州立大学のウィリアム・トライナー教授は、過去10年間はレバレッジ型ETFにとって完璧だったと指摘。「ボラティリティと借り入れコストが非常に低水準で、市場リターンの平均を上回った」と述べた。
またレバレッジ型ファンドは今後10年で他のファンドよりもアウトパフォームすると見込む一方、向こう3─4年で借り入れコストが上昇すれば重しになると言及。「これまでのリターンが再現されることはないだろう」と語った。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20191224T213806+0000