[5日 ロイター] - 米国債相場は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け値上がりが続き、利回りは過去最低水準にまで低下しているが、新型ウイルスによる経済への悪影響が懸念される中、米連邦準備理事会(FRB)による追加利下げの公算は大きいとみられ、相場の勢いは継続すると予想される。
10年債利回り (US10YT=RR)は今週に入り初の1%割れを記録。FRBは4日、0.5%の緊急利下げに踏み切ったものの、相場は不安定な動きが続いており、5日時点では利回りが0.93%と、引き続き1%を下回って推移している。
BMOキャピタルマーケッツ(ニューヨーク)の米金利戦略部長、イアン・リンゲン氏は「FRBが(17―18日の)定例の連邦公開市場委員会(FOMC)会合を待たずに0.5%の利下げに踏み切った以上、定例会合で何もしないことはあり得ない」と指摘。2週間後のFOMCでの追加利下げは織り込み済みだと述べた。
CMEグループのFEDウオッチによると、金利先物が織り込む月内の0.25%追加利下げの確率は100%、また0.5%の追加利下げの確率も67%に上昇している。
JPモルガンは調査リポートの中で「今後予想される動きとしては経済成長見通しの下方修正で、米国債相場にとっては追い風になる」と指摘した。