[ニューヨーク 30日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)が30日公表したデータによると、IMFに報告された第1・四半期の外貨準備にドルが占める比率は61.9%だった。昨年第4・四半期の60.8%から上昇した。
新型コロナウイルスが流行する中、各国中銀がドルの保有を増やした。
世界の外貨準備高は11兆7310億ドルで、昨年第4・四半期の11兆8240億ドルから減少した。
第1・四半期の外貨準備のうち、ドルは6兆7940億ドル。昨年第4・四半期は6兆7440億ドルだった。
ゴールドマン・サックスはリポートで「ここ数年、外貨準備に占めるドルの比率は低下傾向にあったが、新型コロナ感染症ショックで第1・四半期はやや上昇した」と指摘。
「市場のボラティリティーが高まっており、通貨価値の調整は特に不安定だが、ドル高や、安全な逃避先としてのドルの地位を背景に(ドルの比率が)押し上げられた公算が大きい」と述べた。
ドル指数 (=USD)は第1・四半期に2.6%上昇した。
外貨準備に占めるユーロの比率は20%で、昨年第4・四半期の20.5%からほぼ変わらず。
人民元の比率も1.9%で、ほぼ横ばいだった。
円の比率も5.6%で、昨年第4・四半期からほぼ横ばいだった。