［ソウル ２６日 ロイター］ - 韓国銀行（中央銀行）は２６日、市場の予想通り政策金利を過去最低の０．５０％に据え置いた。韓国は新型コロナウイルス感染拡大の第３波に直面しているものの、今年と来年の経済見通しをやや引き上げた。
ロイター調査では、エコノミスト２２人全員が政策金利の据え置きを予想していた。
中銀は過熱する不動産市場について引き続き懸念している。
経済成長率の見通しは２０２０年がマイナス１．１％、２１年がプラス３％とした。従来予想は２０年がマイナス１．３％、２１年がプラス２．８％だった。
韓国経済は財政・金融刺激策に支援され、第３・四半期にプラス成長を回復した。
暫定データによると、輸出も１１月にプラスに転じている。また、９月の鉱工業生産は前年比の伸びが７カ月ぶりの高水準となった。
ただ、新型コロナの第３波を受け、政府は今週、社会的距離を保つ規則を強化。景気回復の芽を摘む恐れが懸念されている。
しかし、中銀は１０月会合の議事要旨で、家計債務の増加が主要リスクだと指摘しており、追加緩和の余地は限られている。
ＪＰモルガン・チェースのエコノミストは中銀の会合前に「これまでの利下げによる経済への効果を見守る時期であり、追加利下げの可能性は低い。金融不均衡への懸念があるほか、インフレが緩やかな上昇にとどまるとみられることから政策は維持されるだろう」と語った。
李柱烈総裁は０２２０ＧＭＴ（日本時間午前１１時２０分）から記者会見を開く。一部の議員が最近求めている中銀の責務に雇用創出目標を加える案に関する発言があるかどうかが注目される。
＊内容を追加しました。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20201126T010922+0000