[東京 19日 ロイター] - 麻生太郎財務相は19日の閣議後会見で、政府が掲げる2025年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を黒字化させる目標について「今の段階で目標を見直すことは考えていない」と述べた。財務省内で記者団に語った。
累次のコロナ対策に伴う財政状況について麻生氏は「足元ではコロナ対策関連の支出が急激に増え、税収も落ち込んだ。財政状況が以前に比べて悪化しているのは間違いない」との認識を示した。PB目標が達成できるかを巡って「コロナ前に比べれば達成が厳しくなったのは確かだと思う」との見方も併せて述べた。
一方で、戦時中の公債償還を例に「先祖の信頼もこれありで、これだけ急激に借入(公債)金が増えても金利は上がらない。為替も安定している状況にある。きちんとやる政府の姿勢が大事」と述べ、歳出・歳入改革を継続する必要性を強調した。
(山口貴也)