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カナダ中銀が金利据え置き、量的緩和も維持 経済「力強く回復」へ

発行済 2021-06-10 01:47
更新済 2021-06-10 01:54

[オタワ 9日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)は9日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を0.25%に据え置くことを決定した。据え置きは予想通り。新型コロナウイルスワクチンの接種が進む中、経済は「力強く回復する」との見通しを示した。

同時に、経済における過剰感はなお根強いとし、現行の量的緩和策を維持すると表明。さらに金利を少なくとも2022年下半期まで据え置く方針を改めて確認した。

第2・四半期の成長率は、コロナ感染の第3波に伴う制限措置によって打撃を受ける見込みだが、長期的な見通しは良好と指摘。声明では「ワクチン接種が加速し、夏にかけて各州の制限規制が緩和されるにつれ、国内経済は個人消費がけん引する形で力強く回復する」と予想した。

中銀は量的緩和策として足元、週に30億カナダドルの国債購入を目標としている。

スコシアバンクの資本市場担当副社長、デレク・ホルト氏は「中銀が経済のソフトパッチ(軟調局面)を重視しない姿勢は明確で、これは中銀が簡単には道筋から外れないというかなり強いシグナルだ」と分析した。

中銀は総合インフレ率について、夏にかけて目標の2%を上回る3%にとどまり、その後年内に鈍化すると予想。また、コアインフレ率も主に一時的な要因により上昇しているとの見方を示した。

TD証券のチーフストラテジスト、アンドリュー・ケルビン氏は、「中銀が見通しに満足しており、政策変更の必要性を感じていない」と指摘した。

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