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米FRB、「時宜を得た」利上げ必要=シカゴ連銀総裁

発行済 2022-03-25 00:03
更新済 2022-03-25 00:55
© Reuters. 3月24日、米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は、インフレ高進がインフレ期待に組み込まれ、それを取り除くのがさらに難しくなる前に、連邦準備理事会(FRB)は今年から来年にかけ

[24日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は24日、インフレ高進がインフレ期待に組み込まれ、それを取り除くのがさらに難しくなる前に、連邦準備理事会(FRB)は今年から来年にかけて利上げを行う必要があると述べた。

デトロイト地域商工会議所での講演で「時宜を得たやり方で緩和策を縮小する方向にシフトする必要がある」と指摘。15─16日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ決定は年内に見込まれる複数回の利上げの「始まり」だと強調した。

米経済については勢いがあり、労働市場が「紛れもなくタイト」な状態であることはいくつかの指標によって示されていると言及。パンデミック(世界的大流行)に起因するインフレの急速な高まりは今や経済全体に広く表れているとし、「供給が制限される中、総需要からの圧力が全般的に高まっていることを示している」と語った。

その上で「金融政策でこれらの広範な圧力に対応しなければ、インフレ高進がインフレ期待に組み込まれ、それを抑制するための取り組みが一段と困難になるだろう」とした。

FRBは15─16日のFOMCでフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を今年7回、来年3回引き上げるとの見通しを示したが、エバンズ総裁はこのような利上げがFRBのバランスシート縮小とともに、今後数年間においてインフレ率をFRBの目標である2%に回帰させるのに役立つと主張した。

また、来年3月までの各会合で毎回0.25%ポイントの利上げを行い、政策金利を中立水準に近づけることに抵抗はないと表明。利上げ加速に関する質問に対しては「注意深くありたい」としながらも、0.50%ポイントの利上げについて「オープンマインドだ」と応じた。

一方、多くの不確実性が残っており、特にウクライナ危機とパンデミックはインフレの上振れリスクと経済成長の下振れリスクにつながると警告。「政策当局者は慎重に、謙虚に、そして機敏に進める必要がある」とし、「金融政策はあらかじめ定まった道筋にあるのではなく、経済データや金融情勢、リスクを考慮しながら各会合で決定される」とした。

約9兆ドルに上るバランスシートの縮小については「比較的早期に」着手し「かなり活発なペースで」縮小することが望ましいとの見解を表明。またバランスシート縮小に着手する際、FRBは利上げを一時的に停止する必要はないとしたほか、「最終的には米債だけのバランスシートに達することを望む」とした。

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