[ベルリン 3日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が3日発表した4月の貿易統計によると、輸出は季節調整済みで前月比4.4%増加、輸入は3.1%増加した。
ロイターがまとめた輸出の市場予想は前月比1.5%増だった。
4月のロシア向け輸出は10%減。3月は60%減だった。西側諸国の対ロシア制裁が背景。
4月の貿易収支は季節調整済みで35億ユーロ(37億6000万ドル)の黒字だった。
INGのチーフエコノミスト、カルステン・ブルゼスキ氏は、4月の貿易統計は良い意味で驚きだったとし「ドイツの輸出は、供給網寸断の再燃やウクライナ戦争の経済的影響を少なくとも今は乗り切っている」と述べた。
しかしドイツ商工会議所(DIHK)は、好調は短命に終わる可能性があると警告。4月の輸出の伸びは価格が上昇したためで、実質ベースでは減少したと指摘した。中国の新型コロナウイルス感染防止のためのロックダウン(都市封鎖)に起因する供給網の目詰まりは今後表面化するとの見方を示した。DIHKは、今年の輸出は横ばいとみている。