[台北 20日 ロイター] - 台湾中央銀行の厳宗大・副総裁は20日、輸出低迷期の金利引き上げは過去にほとんど例がないと述べつつ、利上げはインフレ期待を抑制するのに役立つ可能性があるとの見解を示した。
副総裁は議会で現在のインフレの波は短期的な現象ではなく、今後も高インフレが続くという期待をあおっていると指摘。「過去40年間、中銀は輸出の低迷期に金利を上げることはほとんどなかったが、われわれの金融政策は将来を見据えたものだ」と述べた。
その上で「われわれが政策面で考慮するのは、インフレ、金融の安定、経済成長だ」と語った。
インフレ率は鈍化しているものの、絶対的な水準は依然として高いとも述べた。
副総裁は金利の変更が検討されていることを示唆したが、台湾経済が減速し、世界的な銀行不安が金融市場を動揺させる中、エコノミストは23日の政策決定会合では金利が据え置かれると予想している。