[デトロイト 26日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は26日、インフレ抑制に向け米国の金利は長期にわたり高水準で維持されることが必要になる可能性があるとしたほか、米政府は連邦債務を減らすために財政政策を引き締める必要があると発表した。
米政策に関する「4条協議」後に公表された声明で、米経済は金融・財政政策の引き締めに直面する中で耐性を示したが、これはインフレが予想以上に持続していることを意味すると指摘。「コアおよび総合のPCEインフレ率は23年中も低下し続けると予想されるが、23─24年を通じてFRB目標の2%を大幅に上回るだろう」とした。
また2023年の米成長率予想を1.7%としたほか、フェデラル・ファンド(FF)金利は今年5.4%でピークに達し、24年に4.9%まで低下するとの見通しを示した。
IMFのゲオルギエワ専務理事は記者会見で、米政府は赤字を削減する必要があり、特に税収の増加が必要と強調。「この調整は早ければ早いほどよい。財政面の調整は前倒しで行うことができ、そうすることでFRBによるインフレ抑制に向けた取り組みに貢献できるということは注目に値する」とした。
さらに米債務上限問題が解消され、世界経済の打撃となる破滅的なデフォルト(債務不履行)が回避されることを望むとした。