[サンパウロ 25日 ロイター] - ブラジル地理統計院(IBGE)が25日発表した8月中旬の消費者物価指数は前年比上昇率が4.24%と、7月末の3.99%から加速し、ロイターがまとめたエコノミスト予想の4.13%を上回った。
前月比上昇率も0.28%で、7月の0.07%とエコノミスト予想の0.17%より高くなった。
住宅と輸送、医療の価格上昇が全体を押し上げた。
消費者物価は前年との比較に伴うマイナス効果の剥落による上振れは想定されていた。ただ上振れ幅が予想より大きかったことから、中央銀行が今後利下げペースを速める可能性は後退した。
中銀は今月の会合で政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き下げて利下げサイクルを開始し、政策委員が「妥当」とみなしているこの利下げ幅がしばらく続くと示唆している。
キャピタル・エコノミクスのチーフ新興国市場エコノミスト、ウィリアム・ジャクソン氏は顧客向けノートで、8月中旬の消費者物価加速で中銀が次の数回の会合で利下げをペースアップするとの期待は水を差されたと指摘した。
また「ブラジルの物価上昇圧力がなお相当強いことが改めて示され、9月には物価上昇率がさらにやや加速する公算が大きい」と付け加えた。