[ケープタウン 31日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミストで金融政策委員会メンバーのヒュー・ピル氏は31日、政策金利を引き上げすぎるリスクがあっても、インフレ率を目標まで引き下げるために「仕事をやり遂げる」と表明した。
南アフリカ準備銀行(中銀)主催の会議で講演し「依然として高水準の」コアインフレ率を押し下げるために、借入コストはすぐに低下するのではなく、恐らく高い状態が続くとの見方を示した。
「われわれ金融政策委員会(MPC)が仕事をやり抜き、インフレ率を2%の目標に戻し持続させることが重要だ」と語った。
「MPCの前回の声明にあるように、現在はまだ目標への持続的な回帰を確実にするために(金利を)十分な期間、十分に制限的にすることに重点を置いている」と説明した。
「政策は現在制約的な領域に入っており、やり過ぎて雇用と成長に不必要なダメージを与える恐れがある」と述べ、借入コストの上昇が英経済に打撃を与えるリスクがあるとの認識を示した。
しかし基調的インフレ圧力を示す指標は総合インフレ率に比べて減速が鈍いと指摘し、慢心する余地はないと述べた。
初任給の伸びが最近低下していることは、過去最高を記録した全体的な収入が近く減速することを意味しないかもしれないと述べ、新規雇用者の賃上げと労働者全体の賃上げの関連性が崩れた可能性を英中銀は「非常に注意深く検討している」と語った。