[チューリヒ 20日 ロイター] - スイス経済省経済事務局(SECO)は20日、今年の経済成長率見通しを6月時点の1.1%から1.3%へ引き上げた。ただ海外需要の低迷とスイスフラン高により長期平均の1.7%を大幅に下回っている。
2024年は1.5%から1.2%へ引き下げた。
SECOは「スイス経済は年初の好調なスタートから一転して第2・四半期に失速した。産業部門は投資と付加価値が共に減少した」と指摘。「現在の指標からは数カ月中にトレンドが反転する兆しは見られない」とした。
スイスフランの上昇と世界的な需要減退が製品輸出に打撃を与えていると分析した。最大の輸出市場であるユーロ圏の低迷は今後も続くと予想した。
「世界経済が過去数年間の困難から立ち直るには、6月の予測で想定した以上に時間がかかる公算が大きい」との見方を示した。
「世界のコアインフレは予想以上に持続的で、金融政策は成長を抑制し続ける」とした。