Brendan O'Boyle Anthony Esposito
[メキシコ市 28日 ロイター] - メキシコ中央銀行は28日の会合で政策金利を11.25%に維持することを全会一致で決定した。金利据え置きは4回連続となった。
一方で総合ベースとコアの物価上昇率予想を上方修正し、当面は現行の政策金利水準が続く公算が大きいと示唆した。
中銀は、物価上昇率の減速が従来の想定より緩やかなので、見通し期間の予想を引き上げたと説明。目標とする3%プラスマイナス1%の範囲に物価上昇率が収まるのは2025年第2・四半期と見込まれ、物価のリスク評価はなお上振れ方向だと付け加えた。
足元までの物価上昇鈍化について中銀は、新型コロナウイルスのパンデミックとロシアのウクライナ侵攻がもたらしたショックの和らぎや、金融引き締めの効果が寄与してきたとみている。ただなおもこれらのショックが特にサービス分野に影響を及ぼし続けているとの警戒感も示した。
フィッチ・レーティングスのソブリンディレクター、カルロス・モラレス氏は、同社は中銀が来年初めまで政策金利を11.25%に維持した後、比較的慎重な姿勢で利下げに動くと予想していると明かした。
キャピタル・エコノミクスのアナリスト、ジェーソン・タビー氏は、中銀がタカ派姿勢を堅持している点を踏まえると、主な中南米諸国で利下げを開始するのはメキシコが最後になるのはほぼ間違いなさそうだと述べた。