Gertrude Chavez-Dreyfuss
[ニューヨーク 29日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)が9月29日発表したデータによると、2023年第2・四半期(4―6月)の世界の外貨準備高は、ドル建て換算で前期の計12兆0280億ドルから、計12兆0550億ドルに増加した。
このうち、ドルが占める比率は前期から横ばいの58.9%だった。ドル建て債権は前期比0.8%増の6兆5760億ドル。前年同期比では1.0%減った。第2・四半期にドル指数は回復し、3.1%上昇した。前期は0.9%下落していた。
アバディーンの新興市場アナリスト、マイケル・ランガム氏の最新の見解によると、ドルは依然、外国為替や国際資金調達で支配的な通貨だが、外貨準備高でドルの占める比率は「緩やかな低下傾向」にあり、過去20年間で10%ポイント余り低下したという。
一方、ユーロが外貨準備高に占める比率は19.9%で、前期の19.8%からやや増加した。ユーロ建て債権は前期に比べて1.0%増え、前年同期比では2.0%増だった。ユーロは23年第1・四半期に1.2%上昇した後、第2・四半期は3.1%下落した。
中国人民元の比率は前期の約2.6%から2.4%に下がった。前年同期は2.8%だった。絶対額でみると、中央銀行の人民元保有高は5%近く減少し、2741億ドルとなった。日本円の比率は5.4%で、前期は5.5%だった。