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欧州市場サマリー(4日)

発行済 2023-10-05 05:15
更新済 2023-10-05 05:18
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   <ロンドン株式市場> 3日続落して取引を終えた。エネルギー株と鉱業株が売られたのが相場を圧迫した。また、中型株で構成するFTSE250種指数は1.05%下落し、終値は昨年10月以来、約1年ぶりの安値を付けた。

マクロ経済の逆風がもたらす需要減少への懸念で原油価格が値下がりしたため、FTSE350種石油・ガス株指数は2.52%下落した。

銅価格が4カ月超ぶりの安値水準となったことを受けて、鉱業株指数は1.84%下げた。

中型株では通信ネットワークテストを手がける英スパイレントコミュニケーションズが31.3%と急落して下げを主導。通期決算の利益減少を警告したことから売りが膨らんだ。

英スーパーマーケット大手のテスコは4.3%高。通期の利益見通しを引き上げ、食品価格の上昇率が引き続き鈍化すると示唆したことが買い材料だった。

ハーグリーブス・ランズダウンの主席株式アナリスト、ソフィー・ランド・イェーツ氏は「テスコの成長は目覚ましく、その巨大な規模によって可能になった部分が大きい」と指摘。「本当の試練はクリスマスで、消費者はできるだけごちそうを並べたいだろうが、財布がそれを許さないかもしれない。我々は祭日価格での底値競争に直面するかもしれないが、それは利益率の問題を引き起こす可能性がある」と述べた。

衣料小売りのスーパードライは17.8%と大幅上昇。南アジアの知的財産資産をインドの小売業大手リライアンス・リテールに売却するとの報道が材料視された。

<欧州株式市場> 3日続落して取引を終えた。商品関連銘柄や小売株などが売られた。

需要への懸念から石油が1バレル当たり3ドル超下落し、STOXX欧州600種石油・ガス株指数は2.13%下落した。

金属価格の値下がりを受け、資源株指数は0.94%下げた。小売株指数は1.65%安。

ステート・ストリート・グローバル・マーケッツのマルチアセット・ストラテジスト、アンティ・ツヴァリ氏は「ますます多くの小売業者が、高級品企業でさえも、消費者があまりお金を使わずにより節約しているという事実に直面し始めた」と述べた。

銀行株指数は0.38%下落した。

ツヴァリ氏は「銀行は金利上昇で少し恩恵を受けた。しかし、今は融資の需要が鈍化しているのが見え始めている」とも指摘した。

欧州中央銀行(ECB)の政策担当者がECBの利上げ局面は終了した可能性が高いことを示唆し、10年超ぶりの高水準に上昇していたユーロ圏の国債利回りは落ち着きを取り戻した。

個別銘柄では、スイスの製薬大手ノバルティスは1.8%上昇。ジェネリック(後発薬)事業部門サンドのスピンオフ(分離・独立)が完了したとの発表が材料視された。

<ユーロ圏債券> 域内国債利回りが一時数年ぶりの高水準を付けた。ただ欧州中央銀行(ECB)当局者が利上げサイクル完了を示唆したことなどを背景に世界的な債券売りが一服し、終盤は横ばいとなった。

ドイツ10年債利回りは序盤に3.024%に急上昇。2011年7月以降で初めて3%を超えた。終盤は約1ベーシスポイント(bp)低下の2.94%となった。

ノルデアの債券ストラテジスト、ヤン・フォン・ゲリッヒ氏は「足元の動きにマクロ的な要因を見つけるのは難しい。高金利長期化などの議論はあるが、なぜ今なのかは説明しづらい」と指摘。「真のマクロ要因が本当に見られない限り、利回りの永久的な上昇は見込めないと思うが、短期的には利回り上昇の勢いが強く、それに逆らうことはあまりしたくない」と述べた。

イタリア10年債利回りは一時11年ぶりの高水準となる5.024%まで上昇した。終盤は2.3bp低下の4.898%。

独伊10年債の利回り格差は194bpだった。先週は一時200bpと過去6カ月で最も拡大していた。

ECB理事会メンバーのセンテノ・ポルトガル中銀総裁は4日、ユーロ圏のインフレ率は上昇時よりも速いペースで低下していると指摘し、ECBの利上げサイクルは終了した可能性が高いとの見方を示した。

ECB理事会メンバーのヘロドトゥ・キプロス中央銀行総裁は、ECBの金融政策は物価抑制に効果的との見解を示した。

ECBのデギンドス副総裁は4日、ECBによる金融政策引き締めの多くがまだ経済に影響を及ぼしていないと述べた。

また、欧州連合(EU)統計局が4日発表した8月のユーロ圏の小売売上高は、前月比で1.2%、前年比では2.1%それぞれ減少した。市場予想はそれぞれ0.3%減、1.2%減だった。予想以上に悪い内容となり、インフレが高止まりする中、消費者需要の低迷を示唆している。

EU統計局が4日発表した8月のユーロ圏生産者物価指数(PPI)は前月比0.6%上昇、前年同月比11.5%下落した。

イタリア2年債利回りは5bp低下の4.02%、ドイツ2年債利回りは2bp低下の3.19%だった。

<為替> 欧州終盤 アジア市場終盤 コード

ユーロ/ドル    1.0515 1.0483

ドル/円 148.82 148.84

ユーロ/円 156.52 156.06

<株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード

STOXX欧州600種 440.08 -0.62 -0.14 440.70

FTSEユーロファースト300種 1746.84 -2.06 -0.12 1748.90

ユーロSTOXX50種 4099.85 +4.26 +0.10 4095.59

FTSE100種 7412.45 -57.71 -0.77 7470.16

クセトラDAX 15099.92 +14.71 +0.10 15085.21

CAC40種 6996.73 -0.32 0.00 6997.05

<金現物> 午後 コード

値決め 1822.45

<金利・債券>

米東部時間13時47分

*先物 清算値 前日比 前営業日終盤 コード

3カ月物ユーロ 96.05 0.00 96.05

独連邦債2年物 104.99 +0.02 104.97

独連邦債5年物 115.35 +0.02 115.33

独連邦債10年物 127.37 +0.09 127.28

独連邦債30年物 118.66 +0.74 117.92

*現物利回り 現在値 前日比 前営業日終盤 コード

独連邦債2年物 3.181 -0.021 3.214

独連邦債5年物 2.822 -0.017 2.844

独連邦債10年物 2.936 -0.029 2.962

独連邦債30年物 3.154 -0.059 3.200

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