[上海 9日 ロイター] - 中国東北部・遼寧省や南西部・重慶市など少なくとも4つの地方政府が9日、債務の返済に向け借換債を発行する計画を発表した。
今回の発表は天津市と内モンゴル自治区による同様の債券発行計画に続くもので、 地方政府のインフラ投資会社である融資平台(LGFV)が発行する債券に対する投資家心理の一段の改善につながる可能性がある。
LGFVの債務総額は約9兆ドルに膨れ上がっており、中国経済に大きなリスクをもたらしている。
目論見書によると、遼寧省は債務返済に向け12日に期間7─30年の4本の借換債(総額870億元)の入札を実施する。
重慶市も4本の借換債(総額422億元)を発行すると発表した。
南西部の雲南省と広西チワン族自治区も、それぞれ533億元と49億8000万元の借換債の発行を計画する。
光大証券は「第4・四半期に大量の地方政府借換債が発行される見込みだ」と指摘。
天風証券は地方政府の借換債発行が今年1兆元(1370億7000万ドル)に達すると予想しており、財政の緊張緩和につながりLGFV債に恩恵をもたらすとみる。