15日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・薄商いのなかでETF買いが指数を押し上げるか
・ドル・円は101円33銭付近、ドル底堅い、日銀緩和期待で円売りやや優勢
・東芝、ソニーなど11社の目標株価変更
■薄商いのなかでETF買いが指数を押し上げるか
日経平均は小幅に上昇。
0.79円高の16920.71円(出来高概算5億9000万株)で前場の取引を終えている。
12日の米国市場は、7月の小売売上高など予想を下回る経済指標の発表が相次いでおり、NYダウは小幅に反落。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円安の16810円となり、これにさや寄せする格好から売りが先行した。
また、4-6月期GDPは年率0.2%増と市場コンセンサスの0.7%増を下回ったことも利食いに向かわせた。
もっとも、為替市場では1ドル101円30銭辺りと横ばいで推移しており、GDPには反応薄。
また、4-6月期GDPを受けて追加緩和が意識されているほか、下値は日銀のETF買い入れに対する思惑から下値を売る流れにはならず、売り一巡後は底堅さが意識されている。
また、ソフトバンクグ (T:9984)が5%を超える上昇で日経平均をけん引する格好となり、売り一巡後はじりじりと下げ幅を縮め、前場半ばにはプラス圏を回復している。
底堅い展開である。
日経平均はソフトバンクグ (T:9984)やファナック (T:6954)にけん引される格好でプラス圏を回復。
4-6月期GDPは予想を下回ったものの、嫌気されるというよりは、追加の緩和期待に向かわせている。
また、日銀のETF買い入れに対する思惑から押し目買い意欲の強さが窺えるなど、市場のムードは良好のようだ。
とはいえ、夏休みシーズンで参加者は限られている。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が過半数を占めているほか、規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれもマイナス圏での推移となっている。
TOPIXは0.17%安と小幅に下げているが、後場は日銀のETF買い入れへの思惑から強い動きをみせてきそうだ。
特に市場参加者が限られていることもあり、指値状況の薄いところを、インデックスに絡んだ商いで日経平均を押し上げてくる可能性が高そうだ。
参加者が限られる中では、新興市場の中小型株等にシフトしやすいとみていたが、引き続き指数インパクトの大きい銘柄に向かわせそうだ。
(株式部長 村瀬智一)
■ドル・円は101円33銭付近、ドル底堅い、日銀緩和期待で円売りやや優勢
15日午前の東京外為市場では、ドル・円は底堅い値動きとなった。
朝方発表された4-6月期国内総生産(GDP)の予想下振れを受け、日銀の追加金融緩和への期待がドルを小幅に押し上げた。
ドル・円は、前週末に発表された低調な7月米小売売上高や同卸売物価指数を受けた売りは一服。
週明けアジア市場では、ドルは売られやすいがリスク回避的な円買いは後退したもよう。
今朝8時50分に発表された4-6月期GDPは年率換算で前期比+0.7%の予想に対し+0.2%にとどまった。
これを受け、日銀による追加緩和期待が高まり、日経平均株価はプラス圏に切り返し、ドルは102円前半で底堅い値動きとなった。
足元ではランチタイムの日経平均先物がマイナス圏推移のため、ドルはやや値を下げる可能性はある。
ただ、日銀への期待は目先も続き、具体的な材料が提供されない場合にはドルは底堅い値動きが続くだろう。
ここまで、ドル・円は101円14銭から101円45銭、ユーロ・円は112円95銭から113円22銭、ユーロ・ドルは1.1154ドルから1.1170ドルで推移した。
12時20分時点のドル・円は101円33銭、ユーロ・円は113円07銭、ポンド・円は131円04銭、豪ドル・円は77円47銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・東芝 (T:6502)、ソニー (T:6758)など11社の目標株価変更
・値上がり寄与トップはソフトバンクG (T:9984)、1銘柄で日経平均を約40円押し上げ
・値下がり寄与上位は医薬品株が上位を占めた
・グリムス {{|0:}}、イーブック (T:3658)、オプティム (T:3694)などがストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・石原経済再生相
「国内経済は緩やかな回復基調が続いている」
・萩生田官房副長官
「一政治家として一国民として靖国参拝」
☆後場の注目スケジュール☆
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