ドル/円
午後3時現在 79.55/58 1.4007/10 111.43/48
正午現在 79.37/40 1.3992/97 111.08/13
午前9時現在 79.43/48 1.3988/91 111.14/18
NY17時現在 79.06/11 1.3970/76 110.73/77
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[東京 13日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時に比
べて50銭ほど高い79円半ば。個人投資家やファンドが買い支え、早朝の安値78円半
ばから1円ほど押し戻した。ユーロの下げが一服したことも、クロス円経由によるドル/
円の下落圧力を弱めた。
ドル/円は午前6時過ぎに78.48円まで急落。短期筋の売りがストップロスを巻き
込み、4カ月ぶりの安値をつけた。しかしすぐに79円台まで買い戻されると、その後は
個人投資家やファンドの押し目買いで79円台半ばで推移した。81円台にドル売り注文
を置いていた輸出企業の多くは、前日のドル/円下落で売れずじまい。この日も「81円
台に(売り注文を)置いたまま」(国内銀行)で、ドル売りの水準を下げてくる様子はな
かった。
ユーロや豪ドルは下げ一服。「イタリア10年債の利回りが6%というのは行き過ぎ」
(別の国内銀行)との声が聞かれるなど、大幅に下落していたユーロを買い戻す動きがみ
られた。アジア時間最大の材料だった中国の経済指標が堅調だったことや、日経平均
<.N225>プラス圏で推移したことも、ユーロや豪ドルの下値を支えた。「小売売上高も鉱
工業生産も予想より強かった」(外為どっとコム総合研究所の植野大作社長)と、やや安
心感が広がった。市場では事前に「(中国の)インフレが加速する一方、成長が鈍化して
いたら嫌だな、と懸念する向きが一部であった」(同)という。
この日は日本時間午後11時にバーナンキ・米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証
言が予定されている。足元のドル/円の下落は債務問題に揺れるユーロの下落に起因した
ものだったが、米経済に関する材料はドル/円そのものに影響する。「6月の雇用統計や
欧州ソブリン問題の拡大を考えればタカ派的な発言にはなりにくく、ポイントは米金利を
低下させる発言が出るかどうかだ」と、JPモルガン・チェース銀行債券為替調査部長の
佐々木融氏は話す。「ドル安主導によるドル/円の下げは、期間も値幅もそれなりに出る
だろう。年末にはドルが75円付近まで下落するとみている」(佐々木氏)という。
(ロイターニュース 久保 信博記者)