■第三次中期経営計画「Next Change 2020」
1. 中期経営計画の振り返り
デリカフーズ (T:3392)は2012年5月に第二創業期として新たな時代を切り開き、更なるステージへの飛躍を目標に、2017年3月期までの中期経営計画「THE SECOND FOUNDING STAGE 2017」を策定した。
2015年3月期までを第一次中期経営計画として成長基盤の構築期間に充て、その後2017年3月期までを第二次中期経営計画として、飛躍的成長に取り組む期間と位置付けた。
第一次中期経営計画に関しては、「拠点拡大による更なる売上増加」「野菜メニュープロジェクトによる提案型営業の推進」「原価低減活動」等の経営施策を着実に推進したことにより、2015年3月期の連結業績は、売上高28,042百万円、経常利益765百万円と経営目標値(連結売上高27,000百万円、連結経常利益750百万円)を上回る実績を達成したが、第二次中期経営計画では建築費の高騰に伴い東京エリアでの新工場開設が遅れたほか、名古屋で予定していた新工場も延期になったこと、また、天候不順等の影響もあって、連結業績は中期経営計画の目標値(売上高35,000百万円、経常利益1,050百万円)を下回る見込みとなっている。
中期経営計画における基本戦略として、「国内事業拠点の拡大」「事業構造の強化・成長基盤の構築」「衛生管理体制の強化」「海外での事業展開」「新規事業・新規マーケット(BtoC市場)への参入」の5つをテーマに推進してきたが、このうち、「海外での事業展開」や「新規マーケットの参入」については当初の目標には達しなかったものの、その他の3つのテーマについてはおおむね達成できたと言える。
特に、衛生管理体制の強化を積極的に進め、ISO22000等を主要工場で取得できたことは、食への安全・安心への関心が高まる昨今において、新規顧客の開拓や既存顧客での取引シェア拡大に大きく寄与した。
業務用カット野菜を製造する中小企業で、ISO22000を取得しているところはほとんどないためだ。
外資系の外食・流通企業では、ISO22000の取得が取引を行う上での前提条件になっているところが多く、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、日系企業においても同様の動きが広がることが予想されるだけに、今後も同社の強みになると言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
1. 中期経営計画の振り返り
デリカフーズ (T:3392)は2012年5月に第二創業期として新たな時代を切り開き、更なるステージへの飛躍を目標に、2017年3月期までの中期経営計画「THE SECOND FOUNDING STAGE 2017」を策定した。
2015年3月期までを第一次中期経営計画として成長基盤の構築期間に充て、その後2017年3月期までを第二次中期経営計画として、飛躍的成長に取り組む期間と位置付けた。
第一次中期経営計画に関しては、「拠点拡大による更なる売上増加」「野菜メニュープロジェクトによる提案型営業の推進」「原価低減活動」等の経営施策を着実に推進したことにより、2015年3月期の連結業績は、売上高28,042百万円、経常利益765百万円と経営目標値(連結売上高27,000百万円、連結経常利益750百万円)を上回る実績を達成したが、第二次中期経営計画では建築費の高騰に伴い東京エリアでの新工場開設が遅れたほか、名古屋で予定していた新工場も延期になったこと、また、天候不順等の影響もあって、連結業績は中期経営計画の目標値(売上高35,000百万円、経常利益1,050百万円)を下回る見込みとなっている。
中期経営計画における基本戦略として、「国内事業拠点の拡大」「事業構造の強化・成長基盤の構築」「衛生管理体制の強化」「海外での事業展開」「新規事業・新規マーケット(BtoC市場)への参入」の5つをテーマに推進してきたが、このうち、「海外での事業展開」や「新規マーケットの参入」については当初の目標には達しなかったものの、その他の3つのテーマについてはおおむね達成できたと言える。
特に、衛生管理体制の強化を積極的に進め、ISO22000等を主要工場で取得できたことは、食への安全・安心への関心が高まる昨今において、新規顧客の開拓や既存顧客での取引シェア拡大に大きく寄与した。
業務用カット野菜を製造する中小企業で、ISO22000を取得しているところはほとんどないためだ。
外資系の外食・流通企業では、ISO22000の取得が取引を行う上での前提条件になっているところが多く、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、日系企業においても同様の動きが広がることが予想されるだけに、今後も同社の強みになると言える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)