日経平均<.N225>
前場終値 8766.54 (-5.82)
寄り付き 8746.77
安値/高値 8742.46─8786.47
東証出来高(万株) 71489
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[東京 26日 ロイター] 前場の東京株式市場で、日経平均は小反落した。前日の
欧米株安を受けて序盤の東京市場では売りが先行。海外勢によるバスケット売り観測も重
しになったという。一方、外為市場で円高一服感が広がっているほか、短期筋の買い戻し
などで一時プラス圏に浮上するなど方向感に乏しい展開。バーナンキFRB議長の講演を
控え、見送りムードが強く、商いは低水準にとどまった。
東証1部騰落数は、値上がり860銘柄に対し値下がり564銘柄、変わらずが224
銘柄だった。東証1部売買代金は4335億円。
25日の米国株式市場は反落。バーナンキFRB議長によるジャクソンホールでの講演
を控え、キャッシュを確保する動きがみられたほか、ドイツの株価急落や米新規失業保険
申請件数の増加などの悪材料も売りを加速した。前日の欧米株安を受け、東京市場も序盤
は売りが先行。外資系証券トレーダーによれば、欧州勢など海外投資家による主力株を中
心としたバスケット売りが指摘された。
ただ朝方の売り一巡後に一時プラス圏に転じるなど方向感に乏しい展開。外為市場でド
ル/円が77円台前半で推移しており、円高一服感が意識されたことが下支えしたとい
う。また、短期的な仕掛け売りに対する反対売買の買い戻しも日本株の底堅さにつながっ
た。市場では「バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を控えて身動きがとれ
ない」(中堅証券)との見方が多く、見送りムードを強め商いも低水準だった。
みずほインベスターズ証券エクイティ情報部長の稲泉雄朗氏は「すでにバーナンキFR
B議長の講演でのQE3示唆を期待する投資家はほとんどいない。依然ヘッジ売りのポジ
ションも残っているため、来週の株式市場は講演の結果にかかわらず落ち着きを取り戻す
ことになりそうだ」と指摘していた。
個別銘柄では協和キリン<4151.T>が堅調。25日、発行済み株式数の4.39%に当た
る2500万株、取得総額200億円をそれぞれ上限とする自社株買いを実施すると発表
し、材料視された。取得期間は26日から2012年2月29日まで。
また菱洋エレクトロ<8068.T>が続伸。25日に発表した2011年7月中間期利益予想
の上方修正を好感した。
(ロイターニュース 杉山容俊)