■業績の見通し
2018年8月期について日本BS放送 (T:9414)は、売上高12,750百万円(前期比10.2%増)、営業利益2,230百万円(同0.1%増)、経常利益2,235百万円(同0.1%増)、当期純利益1,540百万円(同1.4%増)を予想している。
売上高はこれまでどおり2ケタの増収率を継続することを計画する一方、利益については良質の番組作り強化に向けた積極的費用投下を前提に、前期比横ばい圏での推移を計画している。
売上高の12,750百万円(前期比10.2%増)という予想値は、売上高の実額よりも伸び率の“10.2%”により大きなメッセージが込められていると言えるだろう。
同社は自社制作番組の充実や、認知度向上を通じてタイム収入・スポット収入を伸ばす余地が、先行するキー局系5社に比べて依然として大きく、当面2ケタ成長を継続することは充分可能だという自信を有している。
一方で、業界全体の市場規模の成長性が一時的と見られるとは言え鈍化しているという現実も謙虚に受け止めており、2ケタ成長が簡単な目標でないこともまた認識している。
この葛藤を経て同社が最も訴えたいことが“10.2%”に集約されたということだ。
一方、利益予想の面でも同社のメッセージが強く出ていると弊社では考えている。
弊社が営業利益の前期比0.1%増という計画から読み取ったメッセージは“増収基調を維持する”という強い意思だ。
同社は2018年8月期もまた、前期同様、番組作りと広告宣伝に費用を積極的に投下してくる見通しだ。
これは売上高の成長のために必要な投資であることは疑いないが、一方で、利益をきっちりと確保し、株主還元を着実に行うことも重要課題として認識している。
同社はコストコントロール力に優れており、売上拡大のための費用投下と増益の確保を両立させて来ると弊社では期待している。
具体的な番組編成については前述のとおりだ。
2017年10月改編では新番組よりも一定の評価と認知度を確立した既存番組のブラッシュアップが中心となっている。
大幅な改編は2018年4月に行われるとすれば、費用の発生も下期偏重となり、その反動で上半期は予想以上に利益が出る可能性もある。
ただし同社が目指すのはあくまで通期ベースでの業績計画の実現であり、半期ベースの収益で一喜一憂する必要はないだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
2018年8月期について日本BS放送 (T:9414)は、売上高12,750百万円(前期比10.2%増)、営業利益2,230百万円(同0.1%増)、経常利益2,235百万円(同0.1%増)、当期純利益1,540百万円(同1.4%増)を予想している。
売上高はこれまでどおり2ケタの増収率を継続することを計画する一方、利益については良質の番組作り強化に向けた積極的費用投下を前提に、前期比横ばい圏での推移を計画している。
売上高の12,750百万円(前期比10.2%増)という予想値は、売上高の実額よりも伸び率の“10.2%”により大きなメッセージが込められていると言えるだろう。
同社は自社制作番組の充実や、認知度向上を通じてタイム収入・スポット収入を伸ばす余地が、先行するキー局系5社に比べて依然として大きく、当面2ケタ成長を継続することは充分可能だという自信を有している。
一方で、業界全体の市場規模の成長性が一時的と見られるとは言え鈍化しているという現実も謙虚に受け止めており、2ケタ成長が簡単な目標でないこともまた認識している。
この葛藤を経て同社が最も訴えたいことが“10.2%”に集約されたということだ。
一方、利益予想の面でも同社のメッセージが強く出ていると弊社では考えている。
弊社が営業利益の前期比0.1%増という計画から読み取ったメッセージは“増収基調を維持する”という強い意思だ。
同社は2018年8月期もまた、前期同様、番組作りと広告宣伝に費用を積極的に投下してくる見通しだ。
これは売上高の成長のために必要な投資であることは疑いないが、一方で、利益をきっちりと確保し、株主還元を着実に行うことも重要課題として認識している。
同社はコストコントロール力に優れており、売上拡大のための費用投下と増益の確保を両立させて来ると弊社では期待している。
具体的な番組編成については前述のとおりだ。
2017年10月改編では新番組よりも一定の評価と認知度を確立した既存番組のブラッシュアップが中心となっている。
大幅な改編は2018年4月に行われるとすれば、費用の発生も下期偏重となり、その反動で上半期は予想以上に利益が出る可能性もある。
ただし同社が目指すのはあくまで通期ベースでの業績計画の実現であり、半期ベースの収益で一喜一憂する必要はないだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)