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宇徳 Research Memo(4):ROE、ROAともに8%超

発行済 2017-12-11 15:34
更新済 2017-12-11 16:00
宇徳 Research Memo(4):ROE、ROAともに8%超
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■事業概要

4. 経営指標−ROEとROA
(1) 同社のROE
宇徳 (T:9358)の2017年3月期における経営の総合指標となるROE(自己資本当期純利益率)は8.4%、ROA(総資産経常利益率)は8.1%といずれも8%を超える好パフォーマンスであった。


リーマンショック後に、日本経済はマイナス成長に陥り、同社の収益も悪化した。
財務体質の改善を図り、有利子負債を2010年3月期の5,202百万円から2017年3月期に737百万円へ削減した。
財務レバレッジを低下させる一方、収益性(営業収入当期純利益率)を改善することで、ROEを向上させた。
好材料が重なった2015年3月期のROEは14.7%と10%超えをしたが、過去2期はタイの石化工事や町田物流センターが想定外の損失を出したことから低下した。
2018年3月期は、営業収入が過去最高を更新する一方、前期に計上したような特別利益を勘案していないことから当期純利益が減少するため、収益性が低下する。
同社は、町田物流センターのオペレーションの改善やコスト削減、JEXから譲受した事業の一体運営による効率性の改善などの内部努力に注力している。


(2) 東証1部上場の倉庫・運輸関連22社のROEとROA
東証1部上場の倉庫・運輸関連22社の中で、同社は2016年度のROEが5位、ROAが4位の高順位にある。
ROEとROAがいずれも10%超の好成績を収めた企業は、トランコム (T:9058)、エーアイテイー (T:9381)の2社に限定される。
トランコムは、3PL(サードパーティーロジスティクス)と物流情報サービスを主要事業としている。
エーアイテイーは、両指標が20%超の規格外の高さにある。
ただし、売上高が200億円台と比較的小さめの企業になる。
内外トランスライン (T:9384)は、ROAが10%超であったが、のれん減損損失を特別損失に計上したため、ROEは1ケタにとどまった。
エーアイテイーが複合一貫輸送、内外トランスラインは国際混載貨物輸送と特色のある事業を行っている。
港湾総合運送大手の上組 (T:9364)は、ROEが5.3%、ROAが6.6%であった。
同社のROE(8.4%)とROA(8.1%)は、自己資本比率が71.8%と高く、財務レバレッジが低いものの、収益性と資産効率のバランスが良いことに起因している。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

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