米国が中国製品に340億ドルの関税の賦課を開始した。元は下落しているが、ドルはほとんど変化していない。
ドナルド・トランプ大統領は金曜日の午後1時1分(04:01 GMT)より関税が賦課されると発言。トランプ氏は、記者団に対し、2週間で160億ドルの追加課税が実施される見通しで、中国が報復すれば中国製品へさらに5000億ドルの関税を課すことを検討していると語った。
USD / CNYのペアは、金曜日に0.32%上昇して6.6577になった。投資家は、中国の反応に注目しており、状況次第で世界経済の見通しに影響が出るとみている。中国は直ちに報復の関税をかけると発表した。
ファウンダー・セキュリティーズのアナリストであるヤン氏は、「中国と米国が貿易問題に関する合意に至る可能性は低く、少なくとも今後2年間は不安定な状態となるだろう」と述べた。
上海のチャイナマーチャンツ銀行のアナリストであるリ氏は、「市場に大きなボラティリティは見られない。投資家は何が起こるのかを知っており、価格に織り込まれている。トランプ大統領がさらにエスカレートしたり、また何か予期しないことが起きたりするかどうかを市場は注視し続けるだろう」と語った。
スコシア銀行のガオ氏は「元が大幅に下落するのを防ぐために、中国当局が必要に応じて対策することを期待している。現在の6.70の強い抵抗を見ると、6.90レベルが、元の為替レートの底値ラインと思われる。中国が米国との貿易摩擦問題を解決できなければ、下落圧力がさらに高まるだろう」と述べた。