投資家が今週中国と米国の間の貿易交渉の結果を待っている中、米国内での政治的リスクが増大していることから、主要通貨に対してドルは高値をつけた。
ドルインデックスは、前日0.69%下落してから午後5時までに0.13%上昇して95.26となった。 米中間の貿易交渉の復活により、市場心理はよくなっている。
トランプ米大統領の急速な進展はないだろうという発言も、投資家らは、会談が世界の2大経済圏間の貿易緊張を緩和することを望んでいる。
貿易の進展への期待は、米国の政治情勢への懸念で相殺された。 トランプ大統領の弁護士だったマイケル・コーエン氏は大統領から法的問題を指示された可能性があり、選挙キャンペーン委員長のポール・マナフォート氏はモラー・ロシア疑惑特別検査官の捜査への詐欺などで有罪判決を受けた。
トランプ氏が月曜日に金利引き上げを考える連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が「喜ばしくない」と述べた後、ドルはすでに下落圧力を受けていた。 トランプ氏は今年初めに前FRB議長のイエレン氏の後任としてパウエル氏を指名している。FRBは利上げを続けており、今年もさらに2つの利上げが見込まれている。 FRBは、木曜日にインフレ、景気、貿易戦争への懸念に対する見通しを述べた8月の議事録を発表する。金曜日には、パウエル議長が、ジャクソンホールで開催されるシンポジウムで、議長として初めて講演する予定だ。
ユーロは、ドルに対し、 EUR / USDは0.11%下落し1.1557。火曜日にユーロは1.09%高の1ドル= 1.1600で、1週間半の最高値を記録した。 トルコの通貨危機が欧州の銀行に伝播するという懸念の中、先週ドルに対して13ヶ月ぶりの安値をつけて以来、ユーロは反発している。
USD / JPYは午後5時36分現在で110.42。前日円高に進む場面もあったが、円安になっている。 ブレグジットへの見通しに対する継続的な懸念から、 GBP / USDは午後5時39分現在、0.17%反落して1.2874となっている。