金曜日の朝、金価格は上昇した。
この背景には、米ドルが日本円に対して下落や、トランプ米大統領が日本に対して貿易赤字の削減を迫る発言があったと伝えられている。
12月限金先物はニューヨーク・マーカンタイル取引所で日本時間12:48において0.27%上昇し、1トロイオンスあたり1207.5ドルとなっている。
USD/JPY は0.16%下落し、110.57となっている。これはトランプ米大統領がウォールストリートジャーナルのコラムニストに、日本との貿易問題を考慮していると伝えた。このニュースは市場の懸念や、金への需要を高めた。金は混乱時に、セイフヘイブン資産として扱われる。
「投資家は、遅かれ早かれトランプ大統領が日本の自動車産業をターゲットにすることを心配しており、具体的な情報が出てくることに身構えている。市場は米中間の関税問題によって神経質になっており、ムードは悪化している」と、大和証券のストラテジストTakuya Takahashi氏は語る。
2000億ドル相当の中国製品への追加関税は、意見聴取の期間がすでに終わり早ければ今日にも発動するため、市場は神経を尖らせている。
この追加関税に対し中国は報復措置を取ると警告しているが、トランプ米大統領は水曜日、中国と合意する準備はまだできていないと述べている。
また、木曜日のADP米雇用報告では民間雇用数は16万3000の増加が見られたが、ロイターの予想の19万を下回っている。
オーストラリアと中国は経済的な結び付きがあるため、豪ドルは、米中間の貿易戦争の影響を受けている。豪ドルは8月に3%下落し、今週71.45ドルとなっている。これは2016年5月以来最も低いレートである。
「オーストラリア経済成長は、商品、サービス、資本を通じてアジア圏との結びつきをより強めてきた。オーストラリアの経済成長が弱く、商品価格が下落しないとしても豪ドルはプロキシートレードとして使われる」と、Amplifying Global FX Capital Ptyの創業者Greg Gibbs氏は語った。