エネルギー情報管理局(EIA)によると、先週米国の原油在庫が3.5年ぶりの低水準になったことを受け、原油価格は木曜日のアジア市場で上昇した。発表では原油在庫が210万バレル減少し、270万バレル減少という予想をわずかに下回った。米国のガソリン需要は増加した。
午前11時38分時点で、11月限ブレント原油は0.24%上昇し1バレルあたり79.59ドルとなり、11月限WTI原油は0.59%上昇して 1バレルあたり 79.59ドル(午後3時10分時点では少し下がって71.19ドル)になっている。
「それは正に強いデータだった。大きなガソリン需要がはっきりとわかった」とニューヨークのAgain Capital Managementのパートナー、John Kilduff氏は語った。
しかし、米国石油協会(API)が、火曜日に先週の米国の原油在庫が120万バレル増えて3億9710万バレルとなったというデータを発表したばかりだ。
ブルームバーグによると、トランプ大統領が11月に発効するイランへの制裁を発表したときからイラン産原油は35%減少したとされる。
OPECと他の非OPEC加盟国は、日曜日にアルジェリアで会談し、消失するイラン産原油分を相殺するために増産をどのように分担するかについて議論する予定だが、ロイターによると緊急対応はしないようだ。
OPEC加盟国であるサウジアラビアは、原油価格が80ドル以上で満足だと述べた。これは最大の石油産出国が価格を下げるために生産量を上げない可能性があることを示している。
トランプ大統領が2000億ドル相当の中国製品に10%の関税をかけると発表した後、中国も報復措置として液化天然ガスを含む600億ドル相当の米国製品へ関税をかけると発表した。
S&P Global Plattsのガス・電力アナリストによると、貿易戦争は米国のLNG業界にダメージを与えるという。「米中の天然ガス貿易は大きな取引になっている。関税は中国のバイヤーをアジアや中東の他の売り手に走らせるだろう。なぜなら米国はもはや低コストの選択肢とはみなされないからだ」