米中間の貿易不均衡の解消に進展がある可能性があるとの報道を受け、アジア時間水曜日の人民元とオーストラリアドルは上昇した。
複数メディアによると、両国の協議は3日目も行われることとなり、中国の米国産品の追加購入に進展があったと報じた。
ホワイトハウス当局者によると、トランプ大統領は直近の米国株の急落を回復させるため、中国との合意の取り付けに意欲的であるとCNBCは報じている。
「中国との協議は非常に上手くいっている!」とトランプ大統領は火曜日に自身のツイッターで発言した。
米国が2000億ドル相当の中国製品に対し現行の10%から25%へ関税引き上げが発動される3月1日までに合意に取り付けられるよう、米中間の協議は月曜日から始まった。
貿易協議に関する報道が流れたことで投資家心理は回復し、リスク回避資産である日本円は売られた。日本時間13時38分時点における、USD/JPYは0.14%高の108.87円で取引されている。
一方で、AUD/USDは0.3%高の0.7156での取引となっている。中国はオーストリアの最大輸入相手国であるため、豪ドルは中国の経済成長に代替される。
中国人民銀行(PBOC)が人民元の基準値を火曜日の6.8402から6.8526へと切り上げたため、USD/CNYは0.2%安の6.8363となっている。
ロイター通信の調査によると、人民元高となったものの、複数のアナリストは6ヶ月以内に1ドル=7元を突破するとみている。
ウェルズ・ファーゴ( Wells Fargo ) (NYSE:WFC)の為替ストラテジスト、エリック・ネルソン氏は、「米中貿易戦争による数多くの不確実性が存在する中で、中国のファンダメンタルズを見ると、経済は減速しており、中央銀行は金融緩和政策を行っている」と述べている。
続けて同氏は「これらすべての要素が人民元安を進行させる」と語る。
人民元は2018年に6%安となっており、米中貿易戦争の激化が逆風となっていた。