ECBのハト派的な発言を受けて、28日の米ドルは上昇した。テリーザ・メイ英首相は離脱案が議会で可決された場合に辞職する意向を示したが、英ポンドは横ばいであった。
日本時間午後0時50分時点のドルインデックスは0.2%高の96.410となっている。
欧州中央銀行(ECB)のマリオ・ドラギ総裁によるハト派的な発言は、ユーロ圏の景気後退を示唆し、安全資産であるドルが値上がりした。
ドラギ総裁はECBが利上げを延期する可能性があり、経済を刺激するための他の選択肢を用意していると述べた。しかし一方で、ユーロ圏が「継続的な外需の悪化」に苛まれていることを認めた。
27日、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は政策金利の据え置きを決定したが、「次の金利変更は利下げである可能性が高い」と述べた。
同行のフォワードガイダンスの予期せぬ変更に続いて、オーストラリア・ニュージーランド銀行のエコノミストは、RBNZが11月に利下げを行う可能性が高いことを述べた。また、それよりも早い利下げもあり得るとつけ加えた。
一方、ポンド/米ドルはほぼ横ばいの1.3187となっている。メイ首相はすでに2回否決されている離脱協定案が可決された場合、辞任する意向を示した。
辞任の詳細な日時に関しては言及されなかった。
「議会の雰囲気に耳を傾け、ブレグジットの交渉において新しいリーダーを望む声を知った」とメイ首相は述べた。
27日に議会は8つの代替案の採決を行ったが、すべて否決された。残っているのはメイ首相の離脱案のみである。
CNBCは、メイ首相が数日後に3度目となる採決を行う可能性があると報じた。
また、メイ首相は3度目の議会投票で可決されるほどの支持がないことを認めた。
英国は4月12日までにブレグジット協定案を可決する必要がある。また、それはEUの承認を得なくてはならない。もし合意に達することができなければ、英国は延期を申請するか、合意のないまま離脱しなくてはならない。
米ドル/人民元は0.1%高の6.7295となっている。中国人民銀行(PBOC)は基準値を対ドルで前日の6.7141に対して6.7263に設定した。
米ドル/円は0.3%安の110.19となっている。