月曜日の雇用統計発表後、米ドルはアジア市場で下落。先週の金曜日に行われた米中貿易協議後、米中貿易の進展が焦点となった。
米ドルインデックスは、午後4時57分時点で0.12%安の96.887となっている。
金曜日、労働省発表の 非農業部門雇用者数は、予想の17万5,000人を上回る18万2,000人に増加したことを示した。一方で平均賃金は予想を下回り、利上げを停止した連邦準備制度理事会の決定を支持する形となった。
モントリオール銀行は「このデータは、FRBが長期にわたって政策金利を据え置くとした金融政策を支持している。賃金が高騰するまで、インフレ率が目標を上回る可能性はほとんどない」と述べ、 「同時に、経済が春にかけて緩やかに回復するにつれて失業率が低下する可能性が高いため、政策を緩和する妥当な理由はない」と述べた。
一方、中国と米国の代表が先週の金曜日に貿易協議を終えた後も、米中貿易交渉に注目が集まった。
中国の国営放送局CCTVは、貿易協議に「新たな進歩」があったと報じた。両国は、技術移転、知的財産権の保護、および二国間貿易収支などの問題について議論を交わした。
トランプ政権のクドロー国家経済会議委員長はCBSで、両国が貿易協定において「互いに近づきつつある」と語った。一方で、ホワイトハウスは声明の中で、「重要な問題が残っており、未解決な部分を解決するために継続的に連絡を取り合うことになるだろう」と述べた。
その他では、英国がEUに対してブレグジットの期日を6月30日まで延期するよう要望したため、 GBP / USDは0.2%上昇して1.3066となった。
EU首脳は、メイ首相が英国のブレグジットの延長について、説得力のある理由を提示しなかったと指摘。
ブリュノ・ル・メール仏経済・財務大臣は、「我々が英国が延長を要求している理由を理解できないのであれば、肯定的な答えを出すことはできない」と述べた。カタリナ・バーリー独法相は、次のようにツイートした。「この無駄な時間はなくさなければならない」
英国はもともと3月29日にEUを離脱することになっていたが、期限は4月12日に延期され、英国議会はブレグジット協定案を承認する時間が与えられたが、承認されなかった。
USD / JPYペアは0.3%下落して111.39となった。