水曜日午前のヨーロッパ市場では、2つの大きなイベントを前に、ユーロがドルとポンドに対してほとんど価格に変化がない状態で推移している。
午後5時19分時点で ユーロは1.1261ドル、 ポンドはドルに対し1.3066ドル、 ユーロに対して1.1603ドルとなっており、狭い範囲の値動きとなっている。
ドルインデックスは、0.02%高の96.632となっている。
ブレグジットに関する緊急EUサミットでは、英国が離脱する日程の延期について何らかの形で合意する可能性が高いようだが、メイ英首相とマクロン仏大統領、メルケル独首相との会談では6月30日までの短い延期の承認を得ることはできず、延期期間については不透明なままである。
ロンドンのADM ISIのストラテジストであるMarc Ostwald氏は火曜日に「欧州連合(EU)は、ハードブレグジットを強要する気はない」と述べた。
本日のヨーロッパのもう1つの大きなイベントは、欧州中央銀行理事会の開催と金融政策の発表だ。FOMC議事要旨公表前に発表される。
水曜日に、IMFは今年の世界経済の成長見通しを2009年以来最低の3.3%に下げた。ユーロ圏経済の減速によりECBの今年の利上げは見送られている。
今回の政策変更は予想されていないが、市場参加者はユーロ圏銀行のすでに弱い収益性を考慮し、預金金利に段階を設けることにより、民間銀行の超過準備への金利負担を軽減する「段階化」の可能性について注目している。また、9月に開始される予定のTLTRO(長期資金供給オペ)についての説明にも注目しており、ECBが全体の流動性を高めるためにそれらを使用したいのか、単に下落を止めるために使いたいのかについてもっと知りたがっている。
その他、ドルは 豪ドルとニュージーランドドルに対してドル安となった。またアルバイラク財務相による重要な改革案発表を前に トルコリラに対してドルは前日比でほとんど変化がない状態で推移している。