ニュージーランド準備銀行が記録的な利下げを発表したことを受け、NZドルが値下がりしている。
同行は8日、オフィシャルキャッシュレート(OCR)を1.5%に引き下げた。加えて、今年中に更なる利下げを行うことも示唆した。
NZ中銀は「金融政策委員会は、雇用とインフレを支えるために利下げが必要であると結論付けた」と述べた。「利下げは我々の目標達成において一貫しており、バランスの取れた金利見通しが期待できる」
中央銀行の見通しによると、平均OCRは今年末までに1.48%、2020年第3四半期までに1.36%になるとみられる。
日本時間8日午後3時33分時点で、NZドル/米ドルペアは0.15%安の0.6591となっている。なお、利下げ発表前は0.6602水準で推移していた。
豪ドル/米ドルは0.18%高の0.7024となっている。豪中央銀行(RBA)は7日金利を据え置き、インフレ動向が予想を下回ったこともあり、金融緩和が行われるとの見方が覆された。
一方、雲行きの怪しい米中貿易協議を受けて今週小幅安となっていた人民元が今日は小幅高となっている。
米国は今週10日に2千億ドル分の中国製品に対し関税率を現行の10%から25%に引き上げる方針を発表した。
関係者筋によると、中国も米国製品に対し報復関税を課すことを検討しているとブルームバーグが報じた。
中国商務部のウェブサイトによると、劉鶴副首相は協議を再開するため9日、10日に訪米予定だという。
米国からは、ロバート・ライトハイザー通商代表とスティーブン・ムニューシン財務長官が協議に参加する。
米ドル/日本円ペアは0.17%安の109.98、ドルインデックスは0.2%安の97.200となっている。
上向く雇用統計によって労働市場が堅調であることが示され、米ドルは高値を付けていた。
米国労働省の求職数と求人労働移動調査報告によると、3月の求人数は2月の714万人から749万人へと回復し、735万人とされていた予想値を大きく上回っている。