31日、日本円は安全資産としての需要の高まりを受け値上がりしている。一方、米トランプ政権がメキシコからの輸入品全てに5%の追加関税を課すと発表したことを受けメキシコペソは下落している。
日本時間午後5時21分時点で米ドル/ペソは2.64%高の19.6411となっている。
ペソは米国による追加関税の報道の後、およそ3か月ぶりとなる安値圏で取引されている。
追加関税は6月10日に開始され、メキシコからの不法移民流入がなくならない限り続けるとトランプ米大統領が発言。
中国の5月製造業PMIは、予想の49.9を下回り49.4へと低下した。PMIは50を下回ると景況感の悪化を意味する。なお4月には50.1となっていた。ドル元は6.9009で横ばい。
中国5月非製造業PMIは概ね予想通りとなる54.3で、4月から横ばい。
また米中貿易摩擦の中、中国が米国からの大豆輸入を中止したことを受け円高となっている。
戴相竜・中国人民銀行元総裁は、6月のG-20サミットにおいて米中双方が再度貿易に関し協議したとしても突破口は見つけられないだろうと発言した。この発言もリスクオフの流れを支え日本円上昇の一因となっている。
また好調な日本経済指標も円高を支えている。
4月日本鉱工業生産は前月から0.6%増となり、0.2%増とされていた予想値を上回った。
4月日本失業率は概ね予想通りの2.4%となった。
4月日本小売売上高(対前年比)は0.8%増の予想を下回る0.5%増となった。
ドルインデックスは0.17%安の97.887となっている。