5日の米ADP雇用統計は2010年以来の低い伸びとなり、その後ドル円は一時前日安値を下回った。現在では反発し108.12付近まで回復している。また、今夜にはECBの政策金利発表も控えている。
米国・メキシコは不法移民をめぐる協議を続行しているが、ドランプ米大統領は「進展は不十分」と述べている。
トランプ米大統領は先週、不法移民流入が止まらない限りはメキシコからの全輸入品に対し5%の追加関税を課す意向を発表した。
バークレイズ為替ストラテジストの門田真一郎氏は「米・メキシコ間の交渉が実りあるものになるとの予想から、ドル円は上昇していた。しかし実際には合意に至っていない。ECB理事会やドラギ総裁のハト派姿勢の動向がポイントになる」とした。
ECBは6日午後8時45分、政策金利を発表する。
紛糾する貿易戦争により金融刺激策の必要性が高まれば、年内にECBによる追加政策の可能性が見込まれる。
ドラギECB総裁はさらなる景気刺激策の可能性についてガイダンスを調整すると見られる。
5日午後7時02分時点でユーロは1.1236の高値を付けている。
格付け会社フィッチ・レーティングスは5日、メキシコ・ペソを格下げした。国有石油会社の債務増加による同国の財政リスク増大を指摘。フィッチはメキシコの外貨・自国通貨建て長期発行体デフォルト格付け(IDR)を従来の「BBB+」から「BBB」へと引き下げた。なおBBBは投資適格級の下から2番目。
メキシコペソは0.60%高の19.6921。
ドルインデックスは97.192で小動き。
先週リスクオフの流れで米国債利回りが下落したことによって、ドルインデックスは3日に2か月ぶりの安値を付けていた。今週ではパウエルFRB議長によって、利下げが示唆されドルの売り圧力となっている。
共同執筆:ロイター