本日の米国株式市場で注目すべき3ポイントは以下の通り。
1. 6月米小売売上高/鉱工業生産、FRBメンバー発言
本日午後9時30分、米商務省が小売売上高を発表する。
6月米小売売上高と自動車を除いたコア小売売上高はともに5月の0.5%増からやや減速し0.1%増となる見通し。
Scotia Economicは天然ガス価格の下落が小売売上高の減速に影響していると指摘している。
「天然ガス価格は前月比およそ5%下落している。天然ガス取引は小売売上高全体のうち約8%を占めているため、5月小売売上高の増加分が帳消しになるだろう」
6月米鉱工業生産は5月の0.4%増から0.1%増へ減少する見通し。
月末に控えるFOMCでの利下げ観測が高まる中、FRBメンバーの発言に注目が集まっている。
パウエルFRB議長は17日午前2時00分よりパリで講演を行う。
また同じくFRBメンバーのボウマン氏は本日午後9時15分より講演を行う。
2. API週間原油在庫
17日午前5時30分、米API週間原油在庫量が発表される。中国経済減速を受け原油需要縮小が懸念され、原油価格は下落している。
15日のWTI原油先物終値は1.1%安の59.58ドルとなった。
Scotia Economicsによると、原油は好悪材料が入り混じっておりレンジ内での値動きが予想されている。好材料としてはOPECによる協調減産、悪材料としては需要縮小や米国のシェールオイル増産などが挙げられる。
3. 米金融大手決算報告
米金融大手シティグループ(NYSE:C)は15日に4-6月期決算を報告し、予想を上回る増収増益となった。続いて16日寄付き前に決算報告を行うJPモルガン、ウェルズ・ファーゴ、ゴールドマン・サックスに注目が集まる。
JPモルガン(NYSE:JPM)の予想EPSは2.51ドル、予想総収入は288億ドル。
JPモルガンのローン事業は純金利マージン減少により減速する見通し。7月FOMCでの利下げ観測の高まりを受け、米国債利回りが低下していることが背景にある。
ウェルズ・ファーゴ(NYSE:WFC)の予想EPSは1.17ドル、予想総収入は209億4000万ドル。なお同社は顧客への不正行為を行ったとされ、2018年2月以降FRBによる資産拡大禁止措置を受けている。
ゴールドマン・サックス(NYSE:GS)の予想EPSは4.93ドル、予想総収入は88億8000万ドル。