仮想通貨ベンチマーク・データサイトのCoin360は、スイスの大手証券取引所SixExchangeに上場している仮想通貨ETP商品(上場取引型金融商品)の出来高を公開した。
過去3ヵ月における日平均出来高の分析では、米ドル建てのボリュームが非常に少ないことが判明した。
現在SixExchangeに上場している仮想通貨ETPの中で最も出来高の高いものでも、月平均の出来高は14万ドル(1500万円相当)に留まるという。
最も取引された「HODL」は、BTC・ETH・XRP・BCH・LTCの5銘柄から組成される現物担保のETP(バスケット型)だ。
次点では、BTCの単一指数に連動したETPがおよそ6.8万ドル、ETHのETPは2.5万ドルと続く。
XRPのETPは月間2.2万ドルであったという。
また、これ以外の仮想通貨ETPである、BCHのETP「ABCH」や米Bitwise社から提供する10銘柄をバスケットにした「KEYS」は数週間に渡って一度も取引されていない。
なお、新規に上場した仮想通貨ETPには、BNBトークンに連動するETPがある(ティッカーは「ABNB」)。
Binanceもスイスのフィンテック企業のAmun AGとのパートナーシップを締結を受け、独自通貨バイナンスコイン(BNB)に裏付けられた米ドル建てETPをスイス証券取引所(SIX)に上場を発表している。
Coin360は、現時点の出来高のみで、ETPに対する機関投資家の需要を判断するには材料が不十分と説明。
出来高の実数値は極めて低いが、スイスに取引所がある点(取引のメインがUSD建)や、SIX自体のETP需要が低い可能性も指摘されている。
しかし、ETPは業界から注目されるビットコインETFと同様に、現物を担保にした投資商品として機関投資家マネーを招くゲートウェイと期待されたSIXのETPは、現時点で市場に影響はないと判断することができる。
一方、最新のデータによると、米CMEのビットコイン先物では前年比で大口の取組高は60%以上膨らんできている。
出来高も昨年Q3比、10%高で5,534契約になっており、BTCに換算すると27,670 BTCに相当する。
「機関投資家のマネーフローは依然として強い。
」とCME側が強気を示した。
CMEとSixExchangeの規模が異なり、先物とETPに異なる投資の要素もあるものの、機関マネーの指標として市場温度感を示唆している。
(記事提供:コインポスト)CoinPost(コインポスト)は、日本最大級の仮想通貨・ブロックチェーン総合情報メディアサイトです。
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