20日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:TOPIXの動向を横目に、個別材料株やテーマ株への物色■前場の注目材料:日電硝、19/12期下方修正、一転340億円の最終赤字■三菱電機、サイバー攻撃で機密情報流出の恐れ■TOPIXの動向を横目に、個別材料株やテーマ株への物色21日の日本株市場は、引き続き昨年来高値水準でのこう着感の強い相場展開が続きそうである。
20日の米国市場はキング牧師誕生日の祝日で休場だったこともあり、手掛けづらさはあるだろう。
昨日の東証1部の売買高は今年最低となる8億株程度にとどまっており、海外勢のフローが限られている状況下では、方向感が出難いところである。
本日は米国市場の祝日明けから海外勢のフローが戻ることになろうが、まずはTOPIX先物の動向が注目されやすいだろう。
昨日のTOPIX先物市場では、これまで続いていたゴールドマンサックス経由の売りが止まっていた。
米国市場の休場の影響があったとの見方がされていたが、本日も売りが収まるようであれば、底堅さが意識されやすいだろう。
これまで市場観測ではロングタームファンドの株式比率の引き下げやGPIF、ゆうちょ銀行、東証再編に伴う比率引き下げ等、様々な観測が浮上している。
不安感のある状況下では積極的にロングポジションを取りに行く流れにもなりづらかったこともあり、まずは売り圧力を見極める必要がありそうだ。
いったん売りが止まっているようであれば、昨年来高値水準で推移している日経平均においても、明確に高値を上回ってくることが期待されやすい。
国際通貨基金(IMF)は20日に発表した世界経済見通しで、2020年の成長率を3.3%とし、昨年10月時点の予測から0.1%ポイント下方修正したが、米中通商交渉で「第1段階」の合意に達したことで底入れがする兆しが示されており、警戒する流れにはなりづらいだろう。
物色としてはTOPIXの動向を横目に、個別材料株やテーマ株への物色が中心になりそうである。
5Gや新型コロナウイルス等の関連銘柄の他、昨日の前田建 (T:1824)と前田道 (T:1883)による敵対的TOBを受けて、親子上場の解消への思惑などが高まりやすく、関連する銘柄へは関心が集まりやすいところである。
その他、アマゾンによる手のひら認証によるクレジット決済報道を受けて、生体認証の関連。
東芝 (T:6502)の量子暗号技術から、量子コンピュータ関連などへの波及等が意識されそうである。
■日電硝、19/12期下方修正、一転340億円の最終赤字日電硝 (T:5214)は2019年12月期の業績予想の修正を発表。
最終損益が従来予想の80億円の黒字から340億円の赤字(前期は151億円の黒字)に下方修正発表した。
売上高は前期比14%減の2570億円で、従来予想から130億円引き下げ。
営業利益は同36%減の160億円で、従来予想から20億円減額した。
あわせて配当予想を下方修正した。
■前場の注目材料・日経平均は上昇(24083.51、+42.25)・1ドル110円10-20銭・中国上海総合指数は上昇(3095.79、+20.29)・日銀のETF購入・株安局面での自社株買い・来期の業績回復期待・ダイヘン (T:6622)独ロボSI買収、欧州車向けアーク溶接拡大・三菱電機 (T:6503)サイバー攻撃、機密情報流出の恐れ・前田建 (T:1824)前田道路にTOB実施、内部対立が表面化・コマツ (T:6301)粟津工場にバイオマスボイラ増設、木材チップでCO2削減・すかいらーく (T:3197)24時間営業全廃、人件費高騰・深夜利用減少・SUBARU (T:7270)電動車販売を30年に4割超、提携活用、EV・HV開発推進・トヨタ自 (T:7203)今年の中国販売、8.6%増176万台に設定・堀場製 (T:6856)燃料電池試験装置の独子会社、23年めど生産能力3倍・ロジスネクス (T:7105)国内販社再編、10月に販売系列を一本化・NEC (T:6701)5G伝送を迅速構築、イベント会場に提案・テラスカイ (T:3915)アジア圏、クラウド参入、LINE向け・NTTドコモ (T:9437)5Gで広域エリア監視、三菱電と俯瞰映像を合成・住友電設 (T:1949)国内に研修所、5Gなど新技術を習得・川澄化学 (T:7703)心臓血管治療器具を海外に積極展開、年内ドイツで拡販・第一三共 (T:4568)ERSゲノミクスとライセンス契約、ゲノム編集・東レ (T:3402)塗布型半導体で無線通信、低コスト作製技術で・積水化 (T:4204)マスク専用スプレー、アレル物質を除去・昭和電工 (T:4004)機能性高分子の生産再編、国内の住宅資材縮小で☆前場のイベントスケジュール・世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議、24日まで)
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