31日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:上海市場の再開を前に、カバーの動きも意識■前場の注目材料:任天堂、20/3期上方修正、スイッチ販売台数引き上げ■丸紅、水素社会実現でアブダビと覚書■上海市場の再開を前に、カバーの動きも意識31日の日本株市場は、米株高の流れから買いが先行するだろうが、その後はテクニカルポイントでの攻防が続きそうである。
30日の米国市場は、NYダウ、ナスダックともに上昇した。
新型コロナウイルスの感染拡大が中国経済への重しになるとの見方から、売りが先行した。
世界保健機関(WHO)が緊急事態を宣言したことから軟調推移が続いていたが、移動や貿易は制限しなかったことで、引けにかけて切り返す展開だった。
この流れを受けて、シカゴ日経225先物清算値は大阪比225円高の23195円と上昇。
円相場は1ドル108円80銭台で推移している。
まずはシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、自律反発狙いの買いが先行しよう。
ただし、米テスラなど決算評価の動きがみられてはいるが、半導体株の戻りの鈍さも意識されている。
そのため、自律反発の域は脱せず、日経平均は75日線レベルなどテクニカルポイントでの攻防になりそうである。
昨日の決算では、アンリツ (T:6754)の好決算が確認されている。
足元では米ザイリンクスの決算が嫌気される格好から利益確定の流れが強まったが、改めて見直しの流れに向かえるかが注目されるところ。
また、米国では取引終了後にアマゾン・ドット・コムが四半期決算を発表。
配送時間の短縮やプライム会員の増加を背景に、年末商戦時期の売上高が大幅に増加し、利益がアナリスト予想を上回った。
時間外で上昇しており、好感した動きがみられるかも関心が集まりやすい。
新型コロナウイルスの感染者数の拡大からリスクオンには向かいづらいところであるが、テクノロジー企業への決算評価の流れがみられてくるようだと、次第にマーケットは正常化に向かう可能性が出てくる。
昨日利食いが強まっていたアドバンテスト (T:6857)などの動向も意識されてくるだろう。
もっとも、旧正月明けの上海市場の動向を見極めたいとのムードもあり、週末要因も相俟って積極的なポジションを取りに行く流れにはなりづらい。
一方で、新型肺炎関連の材料株については、バブル的な値動きをみせている。
新興市場の値がさの中小型株等を損切りし、新型肺炎関連への値幅取りに資金を向かわせる動きも意識されており、全体としてはパニックとバブルが混在した相場展開といったところであろう。
ただ、これまでの流れから少なからずショートも積み上がっていると考えられるため、上海市場の再開を前に、カバーの動きも意識されそうだ。
■任天堂、20/3期上方修正、スイッチ販売台数引き上げ任天堂 (T:7974)は2020年3月期業績予想の上方修正を発表。
営業利益は20%増の3000億円に上振れする。
従来予想は4%増の2600億円だった。
今期のスイッチの販売計画を従来の1800万台から1950万台に上方修正。
純利益は8%増の2100億円とし、従来予想していた7%減の1800億円から一転して増益予想となる。
あわせて期末配当予想は従来の490円から620円に引き上げた。
第3四半期は、売上高が3%増の1兆226億円、営業利益が19%増の2629億円だった。
コンセンサス(2570億円程度)を上回る。
■前場の注目材料・NYダウは上昇(28859.44、+124.99)・ナスダック総合指数は上昇(9298.93、+23.77)・シカゴ日経225先物は上昇(23195、大阪比+225)・VIX指数は低下(15.49、-0.90)・米長期金利は低下・日銀のETF購入・株安局面での自社株買い・来期の業績回復期待・日本製鉄 (T:5401)呉製鉄所の高炉2基休止、生産能力削減・丸紅 (T:8002)水素社会実現でアブダビと覚書・鹿島 (T:1812)竹中工務店、ロボ施工・IoTで連携、技術相互利用・共同開発・NTT (T:9432)他社連携事業を加速、クラウドで一元管理・ISID (T:4812)障がい者雇用促進で新会社設立・住友鉱 (T:5713)五輪期間にテレワーク、本社出勤者、各日40%削減・シスメックス (T:6869)スウェーデン社に出資、尿路感染症検査キット開発段階☆前場のイベントスケジュール・10:00 中・1月製造業PMI(予想:50.0、12月:50.2)・10:00 中・1月非製造業PMI(予想:53.0、12月:53.5)・中国休場(旧正月、2月2日まで)
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