[ニューヨーク 25日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)が新型コロナウイルスの感染拡大に対応して年内に利下げに動くとの観測を背景に、ドル指数が軟化した。
新型ウイルスの感染が拡大する中、ドルはこれまでは安全資産として買われる傾向にあった。ただ、FRBは他の主要中銀と比べ緩和余地が大きいため新型ウイルスの感染拡大を受け利下げに傾く公算が大きいとの見方が台頭したことで、ドル指数は今週に入って低下している。
ウエスタン・ユニオン・ビジネスソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「新型ウイルスの感染拡大の影響が米経済にも及ぶ可能性があることで米国債利回りが低下し、ドル高に歯止めがかかった。こうした中、FRBが景気拡大を維持するために一段の利下げを実施するとの観測が台頭した」と述べた。
CMEグループのフェドウオッチによると、FRBが6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利下げを決定する確率は78.3%となっている。
主要6通貨に対するドル指数 (=USD)は0.401%安の98.939。
リスク資産から安全資産に資金のシフトが続く中、この日の米債券市場では10年債 (US10YT=RR)利回りが過去最低水準を更新。米株式市場では主要3指数がそろって約3%下落した。
ドルは対ユーロ (EUR=)で0.28%安の1.088ドル。円は対ドルで0.61%高の110.04円。オフショア市場で人民元は対ドルで0.11%高の7.028元。一時は5日ぶり高値を付けた。
ドル/円 NY終値 110.18/110.22
始値 110.50
高値 110.71
安値 109.90
ユーロ/ドル NY終値 1.0879/1.0883
始値 1.0836
高値 1.0890
安値 1.0831