[ニューヨーク 6日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、世界各国のさえない経済指標を受けリスク選好が後退し、安全資産とみられる円やドルが買われる展開となった。
4月のADP全米雇用報告は、民間部門雇用者数が2023万6000人減少した。新型コロナウイルス感染拡大を受け営業停止を余儀なくされた企業が雇用を削減したことで、減少幅は過去最悪となった。
8日に発表される4月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が2185万3000人の減少と、金融危機に見舞われた2009年3月に記録した80万人を大幅に超える落ち込みが予想されている。失業率も16%と、1982年11月に記録した10.8%を超える見込み。
ペイデン&リゲルの主任エコノミスト、ジェフリー・クリーブランド氏は「今回の雇用統計は飛び抜けて過去最悪の結果になるだろう」とした上で、1930年代の世界恐慌や2008年の金融危機とは異なり、失業者の急増が一時的にとどまれば、経済が速やかに持ち直す可能性はあると述べた。
3月のユーロ圏の小売売上高は前月比11.2%減、前年比9.2%減となった。新型コロナ感染拡大抑制に向け、外出制限などの措置が実施されたことで、過去最悪の減少となった。また4月の英建設業購買担当者景気指数(PMI)は8.2と、3月の39.3から大幅に低下し、1997年の統計開始以来の最低水準となった。
円は対ドル
ユーロ/ドル (EUR=)は0.3%安の1.0801ドル。欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー仏中銀総裁は6日、各国の国債を買い入れる量的緩和政策(QE)について、ECBは欧州司法裁判所の判断に従い、責務達成に邁進すると表明した。
ドル/円 NY終値 106.14/106.17
始値 106.24
高値 106.26
安値 105.99
ユーロ/ドル NY終値 1.0794/1.0796
始値 1.0802
高値 1.0826
安値 1.0791