[ニューヨーク 22日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、米中間の緊張の高まりを背景に安全通貨に対する需要が高まり、ドル指数が上昇した。
中国政府は、香港に国家安全法の制定を義務付ける新たな法案を全国人民代表大会(全人代、国会に相当)に提出。これについてポンペオ米国務長官は「横暴かつ破滅的」で、香港の自治の「終えんの前兆」と非難した。前日にはトランプ米大統領が、中国が香港に国家安全法を導入すれば米国は「極めて強硬に対応する」と警告していた。
米中関係は新型コロナウイルスの感染拡大を巡っても悪化。シリコンバレーバンク(カリフォルニア州)のシニア外為トレーダー、ミン・トラン氏は「市場は完全に『リスクオフ』状態になっている」と述べた。
主要6通貨に対するドル指数 (=USD)は0.4%高の99.789。アクション・エコノミクスのグローバル外為分析部門責任者、ロナルド・シンプソン氏は「安全通貨としてのドルに買いが入ったことで、ドル指数が押し上げられた」と指摘。ただ、週初からは約0.6%の下落となった。
ユーロは対ドルで0.5%安。
中国人民元は7.1645元と、2カ月ぶり安値を更新。オンショア人民元は8カ月ぶり安値を付けている。
リスク動向に敏感を反映するとされる豪ドルは対米ドルで0.5%安。ニュージーランドドル
英ポンドは対ドルで0.4%安。英国立統計局(ONS)が発表した4月の小売売上高は前月比18.1%減と、統計開始以来、最大の落ち込みとなった。
原油安を受け資源国通貨も下落。対米ドルでカナダドル
ドル/円 NY終値 107.61/107.6
4
始値 107.45
高値 107.65
安値 107.43
ユーロ/ドル NY終値 1.0900/1.090
4
始値 1.0901
高値 1.0914
安値 1.0886