[ニューヨーク 1日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが下落。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い景気の落ち込みが最悪期を過ぎ越したとの楽観的な見方が広がり、リスク選好が上向いた。
米供給管理協会(ISM)が公表した5月の製造業景気指数は43.1と、2009年4月以来11年ぶりの低水準を付けた4月の41.5から上昇。各地で事業が再開する中、景気低迷の最悪期を脱した可能性を示唆した。
財新/マークイットが発表した5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.7と、前月の49.4から上昇。新型コロナ感染拡大抑制策が緩和されたことを受けて好不況の分かれ目となる50を上回った。
OANDAのシニアアナリスト、エドワード・モヤ氏は「金融市場では世界的な景気回復を依然楽観視している」と述べた。
ドルは通貨バスケット (=USD)に対し0.4%安の98.829と、3月16日以来の安値。
ユーロ/ドル (EUR=)は0.31%高の1.1132ドル。一時1.1153ドルと3月17日以来の高値を付けた。
豪ドル
米中対立は引き続きリスク選好の足かせになっている。トランプ米大統領が香港に対する優遇措置を撤廃する方針を示したことを受け、中国政府が国有企業に対し米国から大豆と豚肉の輸入を停止するよう指示したことが複数の関係筋の話で明らかになった。これを受け、ドルは一時下げ渋った。
中国外務省は1日、中国の利益を損ねようとする米国の試みは断固とした対抗措置に直面すると警告した。
ドル/円 NY終値 107.58/107.60
始値 107.72
高値 107.76
安値 107.54
ユーロ/ドル NY終値 1.1134/1.1136
始値 1.1104
高値 1.1140
安値 1.1102