13日の日経平均は大幅に反発。
493.93円高の22784.74円(出来高概算12億1500万株)で取引を終えた。
終値で22700円を回復したのは7月6日以来となる。
製薬会社ギリアド・サイエンシズは、新型コロナウイルス治療薬としてのレムデシビルについて良好な結果を材料視した米国市場の流れを受けて買い先行の展開となり、日経平均は300円を超える上昇で始まった。
買い一巡後はこう着感が強まる局面もみられたが、上海指数やハンセン指数の強い動きのほか、グローベックスのNYダウ先物が上げ幅を広げる中、大引けにかけて上げ幅を拡大した。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数が2000を超えており、全体の9割を占める全面高商状。
セクターでは東証33業種全てが上昇としており、鉱業の上昇率が5%を超えたほか、鉄鋼、空運、輸送用機器、非鉄金属、ガラス土石、繊維、不動産の強さが目立った。
指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG (T:9984)、ファナック (T:6954)、リクルートHD (T:6098)、信越化 (T:4063)、京セラ (T:6971)、TDK (T:6762)が堅調。
一方で東エレク (T:8035)が冴えない。
日経平均はギリアド・サイエンシズの報道を材料視した米国市場の流れを受けた格好ではあるが、先週末に割り込んだ5日、25日線を突破して始まり、その後も同線を上回っての推移の中、足元のもち合いレンジの上限レベルを捉えてきている。
もち合いレンジが続く中、テクニカル面ではややシグナルが悪化傾向をみせつつあっただけに、安心感にはつながりやすいところであろう。
NYダウ先物は200ドル程度の上昇で推移しており、週初の米国市場が上昇する傾向にあることからも、もち合いレンジからの上放れへの期待が高まりそうである。
ただし、インデックスに絡んだ売買が中心であり、セクターでは鉱業、鉄鋼などの強さが目立っていた。
物色対象の変化の兆しとみるのは時期尚早であろうが、これまでのグロース株中心の物色から、バリュー株への物色も意識しておく必要がありそうだ。
インデックス中心の売買であるため、いったん物色の流れが変わり始めると、NT倍率の修正といった形で顕著に表れやすいとみられる。